([お]6-1)妙なる技の乙女たち (ポプラ文庫 お 6-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122730

感想・レビュー・書評

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  • 未来の話かはたまた別世界の話かわかりませんが大きな夢を持って実現に向けて努力を惜しまない人々の姿っていいですね。

  • さすが一水。ともいうべきか。
    SFをあまり読まない私でも、この宇宙エレベーターがある世界にどっぷり浸れた。

    宇宙産業の下で従事する女性の視点は、実は現代とさほど変わらない。
    ただ、ハイテクな環境の中で人間がどのように感じ、考え、行動するのか。
    近い将来が本を通じて身近に感じた。

  • 時は2050年、宇宙へと繋がる機動エレベータが設置された赤道直下の島リンガ。そこで働く女性たちの物語。
    最近少しだけSFへの興味が膨れまして、手に取った本です。しかし近未来が舞台のSFに属する物語ですが、技術革新よりも働くこと自体に焦点が当てられているため、現代と同じ感覚で読むことができます。と言うよりも技術が変われども仕事への取り組み方自体は変わらないものだなあと思ったり。宇宙服のデザイン、海上タクシーの乗り手、軌道エレベータの乗務員、保育士などなど、それぞれの仕事と時代設定の絡み方が巧いです。

  • 近未来の宇宙産業都市で「働く」女性たちの話。

  • これも宣伝しておこう。
    素敵な女性たちがたくさん登場します。
    エロや萌えではないので悪しからず。

  •  2050年、宇宙直結のエレベーターのある赤道直下のリンガ島を舞台にそれぞれの仕事にひたむきに打ち込む女性たちを描いた連作短編集。

     ジャンルとしてはSFですが、SFが苦手な人にもとてもとっつきやすい内容の短編集であると思います。というのも、どの短編も技術の発展が進んだ未来ならではの話なのですが、アンドロイドとかクローンだとか、技術に焦点を当てた話ではなく、宇宙服のデザイン、宇宙エレベーターの添乗員、不動産的な仕事などあくまで技術の進んだ世界の中で、人が自分の信念に従い働く姿を描いているからです。

     読んでいて面白いのは、本当にこんな仕事をしている人がそう遠くない未来にはいるのではないか、と想像させてくれること。一足先に未来の世界の日常を覗かせてくれた一種のタイムマシンのような小説でもあったように思います。

     一番印象的だったのは第7話の『The Lifestyles Of Human-beings At Space 』

     人類が宇宙進出を果たしてから50年近くたったもののいまだ宇宙での生活はまだ遠い未来という印象があります。この短編でもその話が出ていて
    宇宙での生活の問題点を挙げつつ、それを乗り越えようとする人々の想いを感じることができ、未来への希望、夢を感じさせてくれる短編でした。

    『楽園の島売ります』も話としては非常にリアル。

     リンガは産業都市として発展したものの、そのほとんどが人工で作られた鋼鉄製の島なので、数少ない緑地に別荘を建てるのは一つのステータスとなっているのです。そこに目を付けた女性社長とそのパートナーの女性研究者が主人公なのですが、彼女たちの友情とともに、設定を見事に生かした未来のお仕事小説としてもよかったと思います。

  • 面白かった。保育日誌がお気に入り。

  • 近未来、軌道エレベーターで宇宙に進出する時代。それぞれの仕事にがんばる7人の乙女たち。

    元気な女の子たち。爽やかに、仕事をがんばる、というのがいいです。
    近未来的な仕事内容と、いまの普通感覚との絶妙なマッチ。

  • The Lifestyles of Human-beings at Space
    楽園の島、売ります

  • 宇宙に超音速エレベーターで行くことができるようになった時代が舞台のSFお仕事小説短編集。
    SFとカテゴライズすれば敬遠してしまう人も多いと思いますが(自分もそうでした)、各章で登場する女性たちの仕事内容がどれも地に足がついたものなので全く違和感なく、むしろ現代が舞台の作品以上にすんなりと受け入れてしまう魅力的な作品です。
    雑誌の書評に惹かれてチャレンジして良かった。
    食わず嫌いは駄目ですね。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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