- Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591127001
作品紹介・あらすじ
ヴィクトリア・ジョーンズは火事の夢ばかり見る。夢の中ではいつも10歳の少女のままだ。生まれてすぐに母親に捨てられたヴィクトリアは無愛想で怒りっぽく、何人もの里親のもとを転々としてきた。心を閉ざした彼女が唯一信じたのは、9歳の時の里親エリザベスが教えてくれた「花言葉」。18歳の誕生日の朝、養護施設を卒業したもののお金も仕事もないヴィクトリアは、公園の茂みで眠るしかない。そんなある日、街の小さな花屋『ブルーム』を見つけて「花のことなら何かできるかもしれない」と直感し、ブーケを作って自分を売り込み、店で働き始める。お客が何を求めているかを察し、美しい花束を作って人々をしあわせにしてゆくヴィクトリア。その腕はたちまち評判になり、希望に満ちた生活を手にするかに思えたのだが…。傷ついた記憶と葛藤しながら愛を求めて生きる人間たちを描いたこの物語は、世界が注目する新人作家の驚くべきデビュー作である。
感想・レビュー・書評
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ヴィクトリアが現実と向き合いながら、自分の手で幸せを掴んでいくまでの繊細な描写に感動しました。
花言葉を絡めた人々とのやり取りも面白くて暖かい。
ありきたりなハッピーエンドじゃないのもいい。
結婚、仕事、家族は必ずしも幸せに繋がっているとは限らないけど、どう向き合うかで変わることもあると励まされました!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議な本よ。通常読書は書かれた本のバックグラウンドに囚われていて、書かれた年代や国、言語、訳者の癖に引っ張られてしまい、純粋にピュアに物語と立ち向かうのはなかなか困難である、時もある。この本はねー、読み始めると、自分のど真ん中から始まるのよ。別に主人公に共感、同じ境遇とかそういうことではないんだな。今現在自分に起こっている事柄や生活にがっちりしっとりもっちり被さってくるのよね。読んでて非常にどきどきします。話は少女が自立して、人を信じて成長とよくある感じ。悲惨な状況だけど、少女が悲観してないからかな。
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久々に終わって欲しくない本に合った
トリイ・ヘイデンを思い出し
読んだことある??と思いつつ
しっかり楽しみました -
花言葉なんて物には全く縁の無い生活をおくっていたが、この本にはそんな暮らしを一新させる力がある。間もなく迎える何度目かの結婚記念日には、初めて嫁さんに花を贈るとするかな。
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タイトルに惹かれて。翻訳が金原瑞人さんというのも決め手だけど。ひとつの花にもたくさんの花言葉があって、時にはそれは良い意味と悪い意味相反する二つの意味を持つこともある。可愛らしいお話かと思いきやそうでもなかった…。映画化するようなので楽しみ。スクリーンいっぱいに綺麗な花が写るのは凄い光景だろうなぁ。2012/665
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誰かを信じることが、生きていく力を与える。
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愛を知らない主人公の心境の変化を花言葉を通じて描いている。感情に左右され自暴自棄になったり、衝動的な行動に出てしまうのが自分とダブり胸が痛い。
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読み終えたときのこの満たされた
包まれた感情は、なんだろう。
よんだら、わかる
まさにそう。
女性の母性とは本当に深い
花言葉を今まで意識したことなんて
なかったけど、花を見る心が変わった
花って素敵
そして花を愛する祖母、母親を思い出した
多くの女性に、はやくこの本に出会ってほしい