正しい恨みの晴らし方 (ポプラ新書)

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591144220

作品紹介・あらすじ

なぜ、あの人の不幸がこんなに
気持ちいいのだろう?

なぜ、あの「親友」の結婚を
心から祝福できないのだろう?

なぜ、同期の出世が
許せないのだろう?

***************

どんな人でも感じてしまう
「妬み」や「嫉妬」などのネガティブな感情。

そんなとき、
脳や心にはどんな変化が生じているのか、
どう対処すればいいのかを
ベストセラー「脳内麻薬」で知られる
脳科学者・中野信子さんと
気鋭の心理学者・澤田匡人さんが
それぞれの専門分野をもとに解き明かします。

既読スルー、芸能ゴシップ、忠臣蔵など
身近な題材や科学的な実験データをもとに
妬みや嫉妬をコントロールして有効に活用
する術を提案する画期的な一冊。

ネガティブ感情をコントロールできれば、
自分の力をより発揮できます。

恨み・妬み・嫉妬…を
理解し活用するための9章

第1章 恨まずにはいられない
第2章 妬みと羨みの心理学
第3章 妬みを感じるとき、脳では何が起こっているのか
第4章 正しさにこだわる人たち
第5章 正義という名の麻薬
第6章 愛が憎しみに変わるとき
第7章 嫉妬の脳科学
第8章 ネガティブ感情の意味
第9章 対談 私たちのネガティブ感情とのつき合い方

感想・レビュー・書評

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  • 2015.2.27読了
    ミギーの発言が心につまされた。人間同士はほとんど理解しあえないのだから、相手に理解してもらえなくても落ち込んだり、怒ったりする必要はない。ストーカーについて触れた章について、自分にもストーカー気質があることにきずかされた。ネガティブな感情に支配されるのではなく冷静に話を積み重ねるしか解決方法はない。そもそも自己評価が高ければネガティブ感情は少ないという。高めていきたいがどんな手段があるのか調べてみたい。

  • 生き延びる、今生きてることが勝利
    生物は生き延びることと子孫を残すことがミッション!
    生きてることが大切

    それと、結局中野さんの言う最後の、優雅=満足すること、満足して生きること、メタ認知、
    それが最高の復讐ということ

    足るを知ること
    たくさんの幸せを感じらるひとになることが
    正しい恨みのはらしかたと、、自分なりに思った。

  • 疲れきっている時ほど、どす黒い感情が喉元までつまって苦しくなっていることに気が付く。自分の持たないものを持っている人々への妬みや嫉妬。一流企業に勤める夫を持つ優雅な専業主婦。家事育児を同居の親に任せて平日の夜でも遊びに行ける同僚。子供を持たない、自由で文化的な夫婦。若さに満ち溢れ社交的な女性。自分にはどれも無い、何も無い、と孤独を感じる。

    実際には何も無いなんていうことは全く無く、私だって他人から見れば、充分妬みの対象になり得るということはわかっていても、この黒い感情を消し去る事はなかなかできない。けれど、この妬みを憧れに変えて、なんとかその人たちに近づこうと頑張ることはできる、と本書はいう。妬みや嫉妬は非常に人間的な感情で、誰でも心にあるということ。孤独に感じる必要は全然無いのだ。

    心理学者と脳科学者、二人の視点から書かれているのが良い。たまに読み返そうと思う。

  • 脳科学者の中野信子先生の対談本。
    先生の本でいつもすごいなーと思うのは、タイトルのつけ方が秀逸。
    目を引くというか、思わず手に取っちゃう。
    この本も図書館の本棚をぷらぷらしてたときに目に入って吸い寄せられました。
    内容としてはすごく目新しいわけじゃないけど、こう、もやもやした悪感情について名前をつけて丁寧に説明してくれるので、腑に落ちてすっきりする感じ。
    言語化大事。

  • 脳科学と心理学の両面から、恨みや妬みというネガティブ感情を解析した本。
    今日も他人の不幸で飯が美味い、いわゆるメシウマというのは心理学では「シャーデンフロイデ」というらしい。他人の不幸を利用したエンターテインメントによって少しでも溜飲がさがるのだとしたら、それこそまさに正しい恨みの晴らし方と言えるでしょう…とのこと。そうだ、だから私はイヤミスが好きなのだ!
    それにしても、心理実験というのは色々あって面白い。スタンフォード監獄実験(被験者を囚人役と看守役に分けてロールプレイングを行っていると、実際に支配関係が生まれてくるという実験)みたいな、禁断の実験が他にも行われていたんだろうかと思うと闇が深くてぞわぞわする…。

  • 妬み(enby)は、自分の持っていない何らかの好ましい価値のあるものを、自分以外の誰かが持っていて、それを自分も手に入れたいと願うとき、その相手に対して生じる不快な感情のこと。
    嫉妬(jealousy)は、自分の持っている何らかの好ましい価値のあるものを、自分以外の誰かが持っておらず、それをその誰かが奪いにやって来るのではないかという可能性があるとき、その相手を排除したいと願う不快な感情のこと。

    そうなのか。

  • ここ数年、妬み嫉みが心にもたいできていて、すこし幸福感が削がれている感じがありました。
    「人は人、自分は自分」
    頭では分かっていてもなかなか割り切れないでいました。

    ・良性妬みと悪性妬みとを識別する
    ・ネガティブ感情を引き受けた上で、目の前の業務に没頭する
    ・自分の分身でもある「ねたみくん」をあまりイジメない
    ・病老死だけでなく生もそもそも思いどおりにならないんだからもっと大事なコトで妬みたい
    ・自由に優雅に人生をデザインして、高尚な妬みをクリアしたい
    ・イージーモードのゲームよりもハードモードをクリアしたほうが楽しいでしょ?

    妬みや嫉妬があるから今の自分を形成できたんだと考えられれば、ネガティブな感情も人生のガソリンになる。

  • 他人の人生と自分の人生は違うものであるし、そもそも同じである必要もない。

  • 妬みや嫉妬を心理学と脳科学の視点で解説していて面白かった
    妬んだり嫉妬する自分が嫌だったけど、生存するために必要とされてきた機能の一つと思えば納得。
    ネガティブ感情を持った時に自分を責めるんじゃなくて、それとどう折り合いをつけるか。

    勧善懲悪ものの映画とかドラマを見る
    優雅な生活を送るのが最高の復讐

    これが響いたかな。

    自己肯定感が低いのが今私の課題だけど、
    ここでもやっぱり自己肯定感は重要なんだなと思った。


  • 前の本よりのめり込めなかったのは嫉妬や妬みの感情が人より少ない(量や頻度)からかもしれない。

    他の本とダブル部分もあり目新しいことはなかった

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著者プロフィール

脳科学者、医学博士、認知科学者。1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学教授として教鞭を執るほか、脳科学や心理学の知見を活かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。著書に『サイコパス』『不倫』(ともに文藝春秋)、『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『脳の闇』(新潮社)などがある。

「2023年 『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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