猫の學校2 老猫専科 (ポプラ新書 な 6-2)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591156919

作品紹介・あらすじ

『猫の學校』第2弾! 室内で暮らす猫の平均寿命は現在約15歳。老いを迎えた猫とどうつき合っていくか、やがておとずれる永遠の別れをどのように受け止めればいいのか。多くの老猫をお世話し、17匹の最期を看取ってきた「猫のプロ」が、人も猫も最期の瞬間まで幸せに暮らすための秘訣を伝授する一冊。

▼第1時限 猫の「老い」を學ぶ
何歳からが老猫か/猫に対する意識の変化/食の質の向上/過ごしやすくなった環境/動物医療の進歩/ご長寿猫の特徴/猫が老いるということ/からだに表われる老い/行動や動作に表われる老い/老猫の食事/食べやすくする工夫/老猫が食べなくなったら/お氣に入りの場所を快適に/室内が安全であること/半歩先の配慮を心がける/猫にも人にも心地よい環境/老いは実りの季節

▼第2時限 老猫の「キュア」と「ケア」を學ぶ
キュアとケア、それぞれの役割/老猫に多い病氣/病院での治療か、家庭での看護か/東洋医学は老猫に向いている?/生命力の働きを知る/病氣と健康は表裏一体/老猫は治療を望んでいるか/お祝いできる死もある/検査結果より大事なもの/延命は本当に倖せか/老いと病氣の見分け方/福助がくれたレッスン

▼第3時限 猫たちの「旅立ち」から學ぶ
「猫の生涯保障」というシステム/新参猫と先住猫/腰パン王子の誕生/玖磨の秘密/猫楠舎の猫たち/倖せの恩返し/お金よりも時間と心をかける/母性と父性のバランスをとる/心配より信頼が大事/老猫への寄り添い方/老猫が望むものはなんだろう/ごめんね、ドド/さよならのレッスン/お別れのシミュレーション/霊園・火葬業者を探しておく/猫楠舎のお葬式/それぞれのさよなら①ミンのケアレッスン/それぞれのさよなら②ズズの旅立ち/それぞれのさよなら③特別でないりゅうりゅうの最期/それぞれのさよなら④華との13日間

▼第4時限 猫たちが遺した「いのちの意味」を學ぶ
猫たちの死の受け止め方/急逝したココの死をどう受け止めたか/旅立ちのあとのグリーフケア/モントン姉妹とミョウコウさん/ミョウコウさんの旅立ち/自分のからだや心、魂と向き合う/「ねこのわ」の取り組み/死について語ろう/森のデスカフェ/桃太郎のミッション

感想・レビュー・書評

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  • ・「外に出るです」と言う福。p79
    ・心配症 心配は自己満足です。
    ・嘆くより慣れろ
    ・猫の衰弱を悲しむ→猫に悪影響。 人間の心理状態や仕事ストレス過多は猫に影響する
    ・口熊野の迷信・墓掘りをすると、体調を持ち直す
    ・デスカフェ(ウィークタイズ)
    ・「老いの入舞」

  • この本は 約3年前に読んだ
    考えること 学ぶことたくさんある
    2023.3月に 愛しいニャンコが天国へ旅立った
    ニャンコを看取りは初めてで実際は冷静になれず オロオロメソメソ・・・
    それでも心構え的な思考に支えられた
    悲しみ+感謝の日々を過ごしている

  • 作者のタフで強烈なバイタリティに気圧されながらも、
    間もなく天に召されてしまうであろう我が家の猫のために読み進め、結果気持ちが楽になった。
    人(私のこと)はかくも救われたがる動物なのか。
    すっかり洗脳されてしまった。

    無意識ではあるけれど(猫の)長生きを善とするあまり短命を善しとすることが難しくなり苦しい気持ちでいたが、
    ”老いから死へ向かう過程と時間を大事にすること”
    ”「早く治って」ではなく「お手入れをもっと上手にしたい」という気持ちで老猫に向かうこと”により、
    関係は穏やかに深まって、心の言葉のコミュニケーションが繊細で優しいものになり、お互いが静かに満たされていくのだと理解した。

    一番衝撃的だったのは猫ではなくて筆者のお母様の看取りの場面だった。人も猫同じ生き物なのだな。

    そしてそのお母様がお寺の住職さんだったとあり、なるほどと、これまた深く納得したのだった。

  •  田舎で暮らしていると、天候や気圧がからだや気持ちに大きな影響を与えることがよくわかります。大気の変化に敏感になるのです。人間も猫も動物として、この大きな自然の中に生かされている。そう実感すると人間がやることは、ごく小さな自然への抗いでしかないように思えてきます。(p.69)

     検査をしてわざわざ問題を見つけることに力を注ぐより、日々の暮らしをご機嫌に楽しむほうがよほど健康的なのではないでしょうか。一般化された基準値にあわせた健康管理のもとでは、猫は自然に枯れることができなくなります。
    その猫にとって、その猫の家族にとってのQOLはそれぞれに違うはず。朝、猫と目があったら、「今日のご機嫌はいかが」と問いかけ、互いの感覚を通じてやりとりをする。これを毎日繰り返す。そうすると、「今日も元気そうだな」とか「あれ、ちょっと生気がないな」とか、感覚でわかってくるものです。(p.72)

    老猫時代は、これまで猫たちから受け取った倖せの恩返しをできるチャンスです。お年寄りの猫のそばにいると、時間が止まって穏やかな気持ちになります。ゴツゴツと背骨が目立つようになったからだを撫でていると、
    「ここまでよく長生きしてくれましたね」と思います。(p.102)

  • 相変わらず、為になる。

  • 猫の學校第2弾です。
    知り合いだった方の猫のことも出ています。
    老猫たちから学び、猫たちの死からもさまざまな学びがあります。
    本当に良い本です。
    まだ猫を看取ったことはありませんが、これは人間も同じかもしれません。

    猫の死から立ち直って行くとき、「〇〇日経ったら立ち直る」などという目安はありません。頭では立ち直ったつもりでも、からだや心はまだバランスを取り戻せないということもあるので焦らないことです。
    そして、猫のことを思い出さなくなったら、それは、その猫があなたの一部になったということです。決して、「忘れた」ことや「思い出さない」ことに罪悪感を持たないでください。 ー 162ページ

  • 南里秀子さん「猫の学校② 老描専科」、2018.1発行です。1990年頃、5歳だった猫の平均年齢は今は15歳に。著者は12歳(人間だと64歳)以降を老猫時代と。そして、老猫から朗猫へ! 猫たちは子猫のときも、成猫のときも、老猫になっても、いつも「今」に生きている。こだわらない、とらわれない、かたよらない。この極意、人間が苦労して学ぶことを彼らはごく自然にやってるんですね。キュア(治療)とケア(介護)の役割を考え、お金よりもむしろ時間と心をかけたいなと思います!そばにいること、そっとなでること。

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