マイブラザー (teens’best selections 58)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591171462

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  • 大企業で研究者として働く父を持ち、難関男子中学校をめざしていた海斗
    ある事情で受験をあきらめ、公立中学校に進学する

    友だちなし、目標なし、未来への希望なし

    やる気の出ない公立中学校生活をイクメン中学生として、保育園に通うわんぱくな弟 総也をひたすら世話することジュウジツさせようとしている

    そんなとき、保育園時代の幼なじみから同窓会にさそわれる

    総也を利用して同窓会をやりすごそうと計画した海斗だったが、カラオケルームに総也の声がひびく

    「うちの父ちゃんも、パン屋だよ」

    サッカーをやめてしまった“中二病”の健吾
    ミュージシャンになると言って不登校を続ける七菜
    海斗のめざしていた私立の男子校に入学した倫太郎
    お嬢様学校に合格してダンス部で活動する彩音

    同じ保育園ですごした5人の中学生が迷走するそれぞれの悩みを見つめ、前をむいていく

    《イクメン中学生の、悩める日々とめざめを描く
     笑って泣ける成長小説!》──帯の紹介文

      頑張ります……
      だけど、頑張るって、なにを……?

    YAで定評のある草野たきの新作書き下ろし
    YAで定評のあるポプラ社teens' best selectionsレーベルから、2021年11月刊

  • 子どもが親の生き様から受ける影響の大きさを思い出した。
    負け組と思われないように、言い訳を考えたり、逃げ出す口実を作ったり、周りの目を気にして、誰かのせいにして、本当のことは言えなくって。そんな中学生が自分の人生を歩み始める物語。
    中学生の頃の懐かしい感覚が、自分の中から引っ張り出されるような本だった。

  • 図書館本。高学年向け推薦図書。面白いから読んでみて、につられてそりゃ、読まないわけにはいかない!中2の学生の視野からを軸に家族関係、友人関係と広がっていきます。大人なようで子供な、そして、それは大人も同じ。大人も大人なようで子供だったり。そんな人間模様を軽快に書いています。

  • 家族の事情をきっかけに、志していたエリート中学の受験を諦めた中学2年生・海斗は、5歳児の弟・総也の面倒をみる毎日を過ごしている。未来への希望をもたず、心を開く友人もおらず、ひたすらイクメンライフに没頭し毎日を消化していた海斗だったが、あるとき保育園時代の幼馴染5人と嫌々ながら同窓会をすることに。総也をタテに、平穏な日々を守ろうとする海斗だったが……。
    5歳児に振り回され、かき乱されるなかで、向き合わざるをえなくなる14歳たちの今は、滑稽でちょっと残念だけれども愛おしい。笑って泣ける成長小説!

  • 父親の転職を受け入れることができない中学生の海斗。
    その怒りを忘れるために保育園児の弟の世話を引き受ける。
    中学生では父親が何故転職することになったのかを理解できなくても仕方ないかな、と思わぬでもないが、エリートの地位を捨てた父親に怒りを感じているというのは正直ちょっと引いてしまう。
    有名私立中学へ入っていてエリートへのコースを進むことが最善の道だなんてどうなんだろう。
    そういう環境に問題ありかな。
    結果として有名私立中学へ進学することだけが最善ではないと周りも含め気がつくのだがどこか学歴社会にこだわっている背景にちょっと疑問を持ってしまった。
    またわがまま放題の弟を肯定するのもどうだろう。
    その姿に中学生がもっと自由でいいと思うのもどうなんだろう。
    5人がそれぞれの道へ一歩踏み出したことはよかったけど、
    ちょっと無理がある筋だった。

  • ちょっと今の自分にはドタバタすぎて疲れた。
    中学生のモヤモヤはよいとして、保育園児の弟の自由奔放さが度を過ぎていて受け付けず(^◇^;)

  • 5歳の弟の世話をするイクメン中学生。「ヤングケアラー」の話かと思ったら…。家族、友達、進路…悩める中学生のフクザツな内面が丁寧に描写されています。
    (YA担当/ぽんこ)

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。実践女子短期大学卒業。99年『透き通った糸をのばして』(講談社)で第40回講談社児童文学新人賞、01年児童文芸新人賞を受賞。07年『ハーフ』(ポプラ社)で日本児童文学者協会賞を受賞。

「2016年 『Q→A』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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