- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591172032
作品紹介・あらすじ
ロマンだけでは食べていけないが、ロマンのない考古学なんてつまらない!
墓石に閉じ込められたり、原因不明の病にかかったり、人骨と過ごしたり……
発掘調査は命がけ!
前代未聞、考古学者たちのノンフィクションエッセイ!
怖い目にあった話1
エジプト・シリアの発掘調査
怖い目にあった話2
ペルーの発掘調査
怖い目にあった話3
中国の発掘調査
感想・レビュー・書評
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3人の考古学者が、体験した現地発掘調査での怖い話を語る。
怖い目にあった話1 エジプト・シリアの発掘調査 大城道則
怖い目にあった話2 中国の発掘調査 芝田幸一郎
怖い目にあった話3 ペルーの発掘調査 角道亮介
それぞれに1日の発掘スケジュール有り。
地道なコツコツ発掘に勤しむ考古学者たち。
だが、調査と冒険、面白いと怖いは表裏の関係。
そんな考古学の世界に生きる研究者たち3人が、
出会った怖い目と現地でのエピソードを綴った、エッセイ。
人骨苦手なのに骨を発掘。地下墓の納体室での2週間の悪戦苦闘。
墓室の図面描きしてたら墓の中に閉じ込められた体験。
古代墓地遺跡を訪れた後に起った、病、事故、怪我の連続。
それだけではないのが、自然の驚異。
30年ぶりの大嵐やサハラ砂漠で遭難しかけたこと。
また、国情、言語、風習、食やトイレ、
発掘生活のストレス、治安と犯罪、政治等々、
現地ならではの様々な事も怖い思いに繋がることもある。
コミュニケーションの大事さは何処でも大切だと、しみじみ。
それでも、苦心惨憺しての発掘と発見は、冒険とロマンなのね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三人の考古学者によるエジプト・シリア・中国・ペルーでの怖い体験談が綴られています。
心霊・神秘的な怖さから、トイレや食事事情、自然の驚異、犯罪の臭い…と実に多彩な体験談が詰まってました。
怖いんだけどーー思わず吹き出してしまう場面も!
未知の世界なので色々想像しながら読むんですが面白おかしく綴られていているのでそこまでの恐怖は感じず。
でも、もしも遺跡を発見なんてしちゃったら…。
考古学者、確かにロマンがあります。
なかなか貴重な体験ばかりで興味深かった。
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読まずに通り過ぎることができなくなってしまうようなタイトルではないか!
3名の考古学者によって各々の専門分野(古代エジプト、南米ペルー、中国殷周時代)の担当地域で起こった悲喜こもごもが綴られている。
怖い目とは言っても、さすがにインディー・ジョーンズ張りの映画のようなことは起こらない。
ところ変われば文化が違うように、読んでいて世界の気候や文化、食、習慣などの違いが分かる。
日本は色んなところで近代化しているから、驚くようなことも当然起こるだろう。
大変な目にあっても、好きを仕事にしているからこそ、続けられるのかもしれない。 -
昔、学芸員の資格を取るために、某民俗博物館で実習し、ほんのちょっぴりですが、発掘のお手伝いをしたことあります。
で、全然向いてないと実感した。根気と情熱がないと無理だと思った。その両方とも全く持ち合わせていなかった。
この本を読むと、著者3人ともから、考古学への愛と情熱と無償の思い、学問への敬意、先人への深い感謝などがびんびん伝わってきた。それらすべて、なんだか尊いと思った。
そしておもしろかった。実に良書です。
でも、全然怖くなかった。
もっとオカルトめいたものを期待していたので、そこは残念だった。しかし、超がつく怖がりで、怖い話を読むといつも涙目になって読んだことを後悔するくせに、あんまり怖くない時はガッカリするってのはどういうことなんだろう。自分でも不思議。
ペルーが一番おもしろかった。
ペルーには女性考古学者が多いとは、意外な事実。
そして、ペルーの考古学界の裏事情、政治についての話は大変に興味深かった。貴重な読み物ではないでしょうか。なかなか簡単には出てこない話だと思う。 -
タイトルを見たときは、遺跡発掘でホラーな話がそんなにあるの?とおもっていたが、読み終えたときは「怖い」にもいろいろあるなぁと思った。
イメージ通りホラーな体験記もあったけれど、強盗の危険があったり、現地のおもてなしで日本ではお目にかかれない料理が出たり、遭難しそうになったり、まともなトイレがなかったり…
自分が一番身近で怖く感じたのはイスラム教の国への手土産にアルコールを渡そうとするお偉いさんかな。無知からくる行動って怖い。
考古学者のお仕事の一面を知るにも面白いと思う。これだけ読むとたいへんだなぁ、の印象が強いけど。 -
エジプト・シリア、中国、ペルーの中だとエジプト・シリア編が一番面白い。異国の人里離れた土地での研究で言うと、『バッタを倒しにアフリカへ』とか『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』を連想したけれど、それらに比べると、笑いの要素は控えめかな。食事とトイレ事情はどこもなかなか大変そう。中身が動くイチジクの話はこの本の中で一番怖かった。
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(借.新宿区立図書館)
怖い目といってもミイラの呪いとかそういう話ではなく(最後の一編はちょっと近いかも)、エジプト・シリア・中国・ペルーでも発掘での異文化との出会い的なもの。現地の食べ物とか人間関係とか怖いといえば怖いかも。この本は読んで面白いけど、これで考古学に志す若い人が今の日本で出てくるかどうか?(出てきてほしいけど) -
タイトルからして面白いだろ、とは思ってたけど内容も負けない面白さ
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なかなか体験出来ない遺跡発掘作業の話。
遺跡を発掘することより、その土地の文化や信仰など、敬意をはらえる人が、考古学者として成功するんだと思った。