機械化 小松崎茂の超兵器図解 (アーキテクト刊 モダンメカニクス・シリーズ)
- ほるぷ出版 (2014年10月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593320011
作品紹介・あらすじ
戦時下、愛国奉仕団や女子挺身隊に従事した数十万名の少年少女たち。国家が彼らに与えた夢、それは異才の絵師が描いた空想科学兵器だった。後に『海底軍艦』、『地球防衛軍』、『サンダーバード』、『ウルトラセブン』などSF映画の超兵器や少年誌、プラモデルの箱絵で活躍する小松崎茂画伯が戦時下に図解絵師としてデビューした初期作品集がここに甦ります。
感想・レビュー・書評
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これはすばらしい。1940年から1945年という太平洋戦争とほぼ同時期に出版された国防科学雑誌(というのもすごいけれど)『機械化』のグラビア図解復刻集。小松崎茂のデビュー作とのことです。元雑誌の発行元は「財団法人 機械化国防協会」ってのもすごい。「陸軍省支援」にいたってはもう……。
僕らの世代にとって小松崎茂はサンダーバードや田宮模型のプラモデルの箱絵から、東宝特撮映画の兵器のデザイン、怪獣図鑑までかなりお世話になったけれど、やはり箱絵や怪獣ものはもとのデザインがあるわけだし、映画もなんだかんだいってストーリーやら実際のミニチュアづくりやら、いろんな制限があります。
ところが、この『機械化』、まったく制限がありません。想像、空想、妄想の限りをつくして近未来兵器を描きまくってます。それに鬼畜米英に対する競争心、敵対心、恐怖心が拍車をかけ、もう画伯は天空にまで龍のごとく飛翔しております。
いや、国家とか、戦時教育とか、近代化とか、機械化とか、そういうまじめなことを考えるために購入したんですけど、あまりに面白いので。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初期にはノモンハン戦の絵も/欧州の空中戦図も/英国上陸を夢見てドイツの秘密兵器も/鹵獲したボーイング爆撃機の構造図も/潜水戦車/潜水空母/跳ぶ戦車/(41.7)「成層圏爆撃機」(43.7)空中航空母艦/(42.7)飛ぶ聴音機(木製骨組合板張)、グライダー飛行で敵機の音を聴き取る/(44.9)敵都を襲うロケット爆撃機、レシプロではなくジェット推進、ミサイルも/(44.8)長距離弾道弾(ロケット)/実際には商船・輸送船攻撃が有効で、最大の戦果を挙げたのは機雷/米国の戦時漫画は黄色人種ヘイト、日本は文明への憧れ
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よくぞこれだけ集めたり。
紙面のコピー(スキャン?)なので、紙の味わいが出ていて良い。