ロンドンの超能力男: シャーロック・ホームズ・ミステリー (扶桑社ミステリー ス 2-1)

  • 扶桑社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594004408

作品紹介・あらすじ

1910年、ロンドンの街は"脱出王"の異名をとるアメリカ人奇術師ハリー・フーディーニの話題で賑っていた。彼の芸を見た者たちは、この男には心霊体へ変身する超能力があると信じるほどだった。そんなある日、ホームズとワトスンのもとにフーディーニ夫人が夫の保護を依頼しにやってきた。彼が脅迫されているというのだ。が、ホームズはなぜかその依頼を断る。一方、ロンドン警視庁のレストレード警部は政府公邸の金庫室から極秘文書が盗まれた事件を捜査中だった。そしてフーディーニを犯人と睨み、彼を逮捕する。盗まれた文書は、以前皇太子からドイツの伯爵夫人にあてた手紙だった。即位直前の皇太子にとって、その手紙が公開されれば大スキャンダルとなる。捜査を開始したホームズとフーディーニの出演するサヴォイ劇場を調べるが、そこで意外な人物の死体を発見した。ホームズ・ファン待望の傑作パロディ。MWA賞候補作。

感想・レビュー・書評

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  • ホームズのパスティーシュもの。
    実在の人物であるフーディーニも出てきて事件に巻き込まれてホームズたちと行動を共にしたりする。

    すごく面白かった!
    ホームズとワトスンの関係性や全体的な雰囲気なんかも正典からかけ離れてるというわけでもなく読みやすかったし、謎解きに加えて逃走劇などハラハラするシーンもあってよかった。

    フーディーニは今回初めて知ったけど、とても魅力的なキャラだったので本人が実際どんな人だったのかすごく興味が湧いた。

  • ホームズとフーディーニの夢の共演パスティーシュ。ホームズ、ワトソン、フーディーニと愛すべきキャラの掛け合いが微笑ましい。1910年が舞台なので、ホームズたちは既にかなりのお歳なんだろうけど、後半は飛行追跡劇など体をはったりとアクションも入って、読んでるこちらも手に汗握る展開になります。しかし、フーディーニ関連に触れれば触れるほどハリー・フーディーニという人物は魅力的!噂のジョニデの映画化も早く観たいです!

  • ホームズのパスティーシュものの中でも良作だと思う。
    ホームズと同時代の著名人を邂逅させるのはよくあるが、フーディーニを選んだのは面白いと思う。
    また、キャラクターも良い。ホームズ&ワトスンのキャラも正典と違和感がない。フーディーニも生意気な若者といった感じが人間味あるキャラで良い。

    事件やトリックも面白いが、ホームズ&ワトスンの友情についても言及できるのもパスティーシュならではで、面白い。

    正典ネタもちらほらあるので、そこも楽しめるかと。

    個人的には満足でした。

    2012.5.28読了

  • とある機密文書が盗まれた。容疑者は脱出マジックで活躍するハリー・フーディーニ。レストレイド警部を通して彼と知り合いになっていたシャーロック・ホームズとワトスン博士は、彼の容疑を晴らすために奔走する!冒険要素たっぷりのパスティーシュ。
    フロイト博士や夏目漱石など、ホームズは多くの著名人と共演を果たしてきたが、フーディーニも実在の人物。手腕を生かしてホームズの助けをする役割が十分に生きている。
    ホームズ長編は推理だけでなく、冒険物語としても魅力あるが、この本も例にもれずの良作だと思う。
    激昂するワトスンに本気で謝るホームズとか、ちょっとにぶちんのワトスンとか、ホームズと言い争うフーディーニとか、それぞれのキャラが魅力的で何となく可愛い。
    ワトスンの善人ぷり全開+ガリデブ的名シーンもあるので、ワトスン好きにも楽しめる一冊。

  • シャーロキアンのおすすめするホームズパスティーシュその1

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