オンリー・チャイルド (扶桑社ミステリー ケ 6-2)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594022716

感想・レビュー・書評

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  • 久々のケッチャム作品。

    相変わらず胸糞悪い。

    なのに手にしてしまう。

    ナゼか?

    私が頭の狂ったサイコパス、シリアルキラー物が好きだからであり、本作がケッチャム作品だから。

    以前読み終えた同じくジャック・ケッチャム著「隣の家の少女」を彷彿させられました。






    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    アーサーとリディア。二人が出会わなければ、こんなことには…。1953年、アーサーはこの世に生を受けた。母親からの虐待を受けながら育ったアーサーは、狡猾な悪ガキへと成長していった。大人になってからも、アーサーは邪悪な感情を秘めたままだった。その後、内気な女性リディアと知り合い、彼女は不安を残しつつもアーサーと結婚。だが、彼は変態セックスを強要したり、しだいに凶暴な性格を表していく。抑圧された日常の中、彼女は一人息子ロバートに愛情を注ぐが、ロバートもまた奇妙な動作や習癖を見せ始める―。

  • リディアがどれほど訴えたところで、ロバートは奪われ、虐待者の自由に出入りできる場所に置かれてしまう。
    これは法律で決まっていることなのだ、これに従わないのは法律違反だ、と言われて、リディアはとうとう実力行使に出てしまう。
    どうしてそれが実刑判決なのか。情状酌量の余地ってものはないのか。
    それでも、とリディアは自分を慰める。自分の息子を苦しめるものはもういないのだと。

  • 生理的嫌悪感を容赦無く抉ってくる。

    怖いのは、これは小説だが、世の中には
    これに近い狂気が存在する事だ。そして、
    自分が持つ正義感が通用しない絶望感。
    どれを取っても、後味の悪さを残すのである。

    期間を置いて、二度目を読んだ。
    久しぶりにケッチャムの描く不快感を味わいたかったからだ。期待通りではあったが、駆け足の読書。闇が連鎖する。

  • 個人的には『隣の家の少女』より後味が悪い本

  • ケッチャムの中でも1番まともじゃないかと思います。
    父親の異常さがリアル。
    後半は裁判モノのような感じ。
    ケッチャムにハマッてた時に友達に貸したら
    引いてました(泣)

  • 結婚した相手を見限った途端に、息子の妙な兆候に気づく母。最低なオッサンです。吐き気と涙で、子供を持ってる人には辛すぎる話。

  • 相変わらず鬼畜な話だ。

    幼児虐待ものとでも言うのかな。
    で裁判ものになって、最後はやはり後味悪し。

    今までの中では、一番余韻があったかな。すこぶる嫌な余韻だけど。
    ちょっと『ブラジルからきた少年』を思い出した。
    かなり主人公に同情する話だけど、やはり救いがない。全くない。

    途中、いきなりシリアルキラーが入りこんでくるけど、なんとなく宙ぶらりん。
    いや、それはわざとなのかな?
    生き残った犠牲者が安心できず、そんな人間は沢山うろついている、ということを表しているのかな。
    なんとなく、キャラクターそれぞれのバックストーリーへの踏みこみが足りない気がする。
    その場の説明のためだけの設定っぽく感じるところもあった。
    それがどうなるの、とドキドキ思わせといてけっこう肩透かし。それがちょい残念。

    ケッチャム作品の特徴は、逃げ場がないということ。
    『隣の家の少女』は地下、『ロード・キル』は自動車。
    この『オンリー・チャイルド』は閉じ込められてるわけではないけど、子供と言うやはり逃げられない立場。
    逃げ回るのと同様、逃げられないのも恐怖の定石。
    完全に受動的になっちゃうから、ひじょうにプレッシャーを感じる。

    一気に読み終えないと安心できない。
    読み終えてもほっとできないのがケッチャムの凄いところ。

著者プロフィール

ジャック・ケッチャム(Jack Ketchum)
1946年11月10日 - 2018年1月24日
ホラー作家として知られる。ボストンのエマーソン大学で英文学を専攻。卒業後は俳優、教師、営業、ライターなど様々な職業を経験するが、ヘンリー・ミラーの出版エージェントをしていたことはよく知られている。1981年『オフシーズン』で作家デビュー。1994年”The Box”で、ブラム・ストーカー賞短編賞を受賞して以来、多くの受賞歴がある。2015年にはブラムストーカー賞生涯功労賞を受賞。代表作に、実在の事件を元に、映画化もされたモダンホラー『隣の家の少女』。
(2018年5月10日最終更新)

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