- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594022716
感想・レビュー・書評
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生理的嫌悪感を容赦無く抉ってくる。
怖いのは、これは小説だが、世の中には
これに近い狂気が存在する事だ。そして、
自分が持つ正義感が通用しない絶望感。
どれを取っても、後味の悪さを残すのである。
期間を置いて、二度目を読んだ。
久しぶりにケッチャムの描く不快感を味わいたかったからだ。期待通りではあったが、駆け足の読書。闇が連鎖する。 -
個人的には『隣の家の少女』より後味が悪い本
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ケッチャムの中でも1番まともじゃないかと思います。
父親の異常さがリアル。
後半は裁判モノのような感じ。
ケッチャムにハマッてた時に友達に貸したら
引いてました(泣) -
結婚した相手を見限った途端に、息子の妙な兆候に気づく母。最低なオッサンです。吐き気と涙で、子供を持ってる人には辛すぎる話。
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相変わらず鬼畜な話だ。
幼児虐待ものとでも言うのかな。
で裁判ものになって、最後はやはり後味悪し。
今までの中では、一番余韻があったかな。すこぶる嫌な余韻だけど。
ちょっと『ブラジルからきた少年』を思い出した。
かなり主人公に同情する話だけど、やはり救いがない。全くない。
途中、いきなりシリアルキラーが入りこんでくるけど、なんとなく宙ぶらりん。
いや、それはわざとなのかな?
生き残った犠牲者が安心できず、そんな人間は沢山うろついている、ということを表しているのかな。
なんとなく、キャラクターそれぞれのバックストーリーへの踏みこみが足りない気がする。
その場の説明のためだけの設定っぽく感じるところもあった。
それがどうなるの、とドキドキ思わせといてけっこう肩透かし。それがちょい残念。
ケッチャム作品の特徴は、逃げ場がないということ。
『隣の家の少女』は地下、『ロード・キル』は自動車。
この『オンリー・チャイルド』は閉じ込められてるわけではないけど、子供と言うやはり逃げられない立場。
逃げ回るのと同様、逃げられないのも恐怖の定石。
完全に受動的になっちゃうから、ひじょうにプレッシャーを感じる。
一気に読み終えないと安心できない。
読み終えてもほっとできないのがケッチャムの凄いところ。