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- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594028008
感想・レビュー・書評
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伊賀の忍者の話。
これはハッピーエンドにはならないと思ったけれど、
なってしまった。
どちらかというとハッピーエンドが好きだから、別かまわないけれど。
散々はらはらさせておいて、
この結果はあまりにもあっさりというかんじ。
でも決してこれが不満なわけではない。
ハリウッド映画はこれでもか!と盛り上げて、
興奮したままラストを迎える。
もちろん海外の小説も。
これは現代日本小説も同じだと思う。
でも江戸時代の小説はそうは行かない。
司馬遼太郎にしろ、藤沢周平にしろ、
彼らが書いたのは、盛り上がるドラマチックな小説ではなくて、
妙に寂しさが残る、どっちかというとすっきりしない小説だ。
つまり、
人間の世の中の無情さや、やりきれなさ、
そういった中での人々の葛藤などを描く。
小説は自分と関係のない世界ではなくて、
小説は人間をあらわすものだった。
そういう時代があったんだなぁ。
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