- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594028381
感想・レビュー・書評
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結果だけみればただの悪人なんだけど、経過をみると理不尽の連続で一度転がってから落ちていくスピードの速いこと速い事。
誰にでも起こり得る不幸への入り口は割と身近にあるんですよって警鐘って事で読むと良いと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
救いも助けもないただただ鬱屈とした不運の積りに積もった不幸の坩堝を最後の最後で呆気なく台無しにしてしまうエンドには漫☆画太郎のトラックオチとしての近さを感じて、えーとなりながらも思わず苦笑い。
然し、作者の何においてもせせら笑う一貫としたシニカルな姿勢が悪趣味とも底意地の悪さが最悪とも才能とも言える。あと、目。目なの。キチガイの目。此れの描写の克明さが素晴らしい。虚ろな目だったり、何処にも据わってない目。これが画面から伝わる迫力と淀んだ風景や小汚いおっさんおばさんと漂う仄暗い底の底は一度覗いたら忘れられない。 -
お化けや妖怪なんかより、人間が陥穽に陥る事の方がよっぽど恐ろしい。
そんな当たり前の事を描いた漫画。
こうならない保証など、大金持ち以外、誰にもないという風で、今までに見た恐怖漫画の中で最も怖かった。しかも、作者は恐怖漫画と思って描いてないに違いない。人間しか出て来ないと、ここまで醜悪か。 -
ひとつの不幸な出来事を発端に、どんどん折り重なる不幸。
これでもかというぐらい打ちのめされ救いはひとつもない。
これだけ続く「不幸」が非現実的なものであればまだよかったけれど
人的なことにしろ物理的なことにしろ、起こり得る出来事なだけに
読み進める間にどんどんグロッキーになれる。
調子に乗りそうな時、絶望感を垣間見てブレーキを掛けるために読むか
もしくは怖いもの見たさでならアリかと。 -
あとからあとから心に沁みる。
ありえないくらい不幸続き、
見てられないくらい悲惨な筋書き。
絶望と楽観って、こんなにも紙一重。
ナットを投げて、波紋の中に
幸せだったあのころを思い出すたけしが
どうしても忘れられない。
傷つくように感動するんじゃない、
感動するみたいに傷ついてるんだとわたしはおもう。 -
不幸が続くこともあれば不幸でない時もある。不幸でないことは幸せなのか。幸せというのは誰かの犠牲がないと成り立たないのか。ただ、誰かの不幸の上で成り立つ幸せは、優越感も同時に満たしてくれる。
奉仕する人、される人、人間は実際のところこの二種類にしか分別されないのかもしれない。 -
山野一氏の作品『四丁目の夕日(1999)』の文庫版を読了。
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衝撃的