アマルフィ

著者 :
  • 扶桑社
3.37
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本棚登録 : 1130
感想 : 219
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  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594059385

感想・レビュー・書評

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  • 映画より原作の方がずっと論理的で読みやすい。
    映画では、かなえがほとんどイタリア語ができなかったり、母親が感情的過ぎてなかなか話が進まなかったけど、こちらはスムーズ。黒田も常識人で、キャラの枠付けがしっかりできてる感じ。
    ラストに関しては映画の方がグッとくる感じだった。

  • サスペンス要素の強い内容だと思いますが、自分が入り込んだのは、そういったサスペンス要素ではなく、役人同士のやり取りでです。
     
    本書で揚げられていた役人気質は政府だけでなく企業にも存在します。承認ルートを複雑にして責任の所在を曖昧にしたり、部署間で責任をなすりつけ合ったりしています。

    企業に勤めて三年間、そういった場面に遭遇してきました。仕事をしていて苦慮するのが、誰の了承が得られればこの仕事を進めていいのか、どの仕事は自分の権限で進めていいのか、が掴みづらい点です。

    例えば、案件の拒絶理由対応において最終承認者は上司になっているのに、ミスをした場合、自分がお咎めを受けることがあります。「それならば、責任は自分で負うから上司の承認は不要にしてほしい」と思ってしまいます。

    上司を責めているわけではありません。仕事が専門化・細分化されてしまえば、上司といえども部下の仕事を完全には把握できなくなるでしょう。であれば、上司の及ばないところは権限譲渡して欲しいものです。

    年の瀬に愚痴っぽくなってしまいました。蕎麦でも食べて気分一新しましょう。

  • 小役人シリーズに属するんだろうがテレビ的な印象。それなりにドラマチックで楽しめた。

  • 内容はイタリアを舞台に、ある誘拐事件から端を発し、外交官黒田が誘拐事件解決に走りまわると、誘拐事件の背景にある犯人の真の狙いを発見し、事件の全面解決に奔走するという内容です。
    イタリアを舞台にしたスケールの大きさと事件の背景の深さ、アマルフィという場所の謂われとの事件の関係性が巧みに織り交ぜられ、外交官黒田に自分がなったように話しに引き込まれました。
    映画版のほうは、こちらの小説とは若干内容が異なるようで、映画版のほうも観たくなる作品です。

  • なかなかの微妙さだった。テレビ向きな感じはあったけど、内容がつまらなかった。

  • きっと映画ならミステリーがスリリングに展開し、アクションも散りばめられて面白いんだろうと思う。ただ、小説として活字を頭で整理しながら追っていくと、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な結末で、ちと釈然としない。それでも著者の小説の主人公は、正義感にあふれ、信念を貫くといういつものスタイルなので、感情移入しながら一息に読み終えた。

  • つまらない・・・。
    全然話にのめり込んでいかない・・。

  • 2011年2月

  • 映画を作るために作った話というだけあって、話の展開、最後のまとまりが素晴らしかった。実際の映画では織田さんが主役を務めたそうだけど、私は何故か佐藤浩一さんだと勘違いしており、そのイメージで最後まで読んでしまった。

    とても骨太で良く練られており、作者のこだわりを感じさせる良作。
    ちょうどボストンマラソンのテロがあった時に読んでいたので、「罪もない人々の命を奪ったところで、世界の反感を招き、途切れることのない憎しみを生みだしていくにすぎない」の一文は本当にそうだと思った。
    「アマルフィ」という言葉に込めた思いも身にしみる。

    最後、黒田が自分が助けた二人に会わず、手だけ振って去っていくところがとてもよかった。黒田にとっては公務員として、自分のするべき事をしただけなのだ。とてもカッコいいと思った。映画も見てみたい。

  • 映画より面白い!って当たり前かね

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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