- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594062163
作品紹介・あらすじ
就職難・派遣叩き・ロスジェネ・貧困etc.はやりの俗説は間違いだらけ!『エンゼルバンク』のモデルとなった雇用のカリスマが解決策を大胆に提言する。
感想・レビュー・書評
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本質的な地殻変動(社会の変化)として、
A.1985年~1995年の10年間にわたって起きた、為替レートの著しい変化
B.1985年から続く大学進学率の急上昇
C.1980年以降、急低下を始めた出生率
を指摘し、これを原因として次の7つの問題が発生したとする。
1.円高による国内製造業の空洞化→非正規社員の増加
2.サービス業(対人折衝業務)の増大→引きこもり増
3.大学進学率アップによる大学生余り・学力低下→就職氷河期
4.大卒比率アップによるブルーカラー職への志望減少
5大卒比率アップによる中小企業への志望減少
6.人口減による内需産業のマイナス成長
7.大学の破綻
である。
これを解決するための策として「教育安保政策~期限付き外国人就労者受け入れ~」という持論を展開する。
労働問題から今の日本の問題点を把握し、解決策を提示する独自の切り口が面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
データに基づいた議論だから確か、というのを鵜呑みにするのががいかに危ういかがわかる。
確かに高卒採用がなくなったし、対人折衝系の仕事のみになって、それが苦手な人達の受皿仕事が消滅したというのは納得。若者の安月給は搾取だということの神話解体は目から鱗。
この本が2010年。1年後に本書を引いた古市の「絶望の国の幸福な若者たち」がでで、ロスジェネ問題の言説に転換が起きる頃。その端緒を切った一冊と言えるかも。 -
若者を取り巻く労働環境に関するいくつかの本を取り上げ、それぞれのデータの読み方の間違いを指摘、さらにそれらの書籍内容の一部を取り上げ、拡大解釈するマスコミの罪について書かれている。
著者の指摘は「なるほど」と思うところもたくさんあったが、いくつか「どうなの?」という箇所も。
例えば外国人労働者の25年期限付き受け入れって、普通、25年も住み着いたら帰りたくない人が多いのでは?
強制送還ってわけにもいかないでしょうし・・・
それに、世界中からまんべんなく集まればいいけど、実際は中国から来る人が多数でしょう。
湯浅さんとの会談を載せることには著者の許容範囲の広さを演出されたのでしょうか?
読むほうからすると、湯浅さんの発言のほうが説得力あるように感じました。 -
分析の仕方、論理展開ともに真実味があり、著者の本は大好きです
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「仕事のなかの曖昧な不安」
「仕事漂流」 -
数字のトリックを丁寧に追う事でベストセラーの穴を追求する姿勢はカウンターとして必要だし良いことだと思うが、結論として若者は「かわいそう」ではないのか?というと、高度成長期やバブル期に若者だった世代と比較すると圧倒的に恵まれていない状況にあるという事をむしろ補完している論考になっている。
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メディアリテラシーをつけるための本です。統計的なデータを見るときの注意事項等、勉強になります。でも、この本についても疑って読むのが正し読み方でしょうか。
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船橋図書館
雇用の常識…の著者 -
「大学卒業後の将来」「働くこと」「就職」について、今だからこそ、自由に考えてみよう。タイトルは衝撃的ですが、じっくり読んでみてください。
[配架場所]2F展示 [請求記号]366.21/E14 [資料番号]2010107783