風のことは風に問え―太平洋往復横断記

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594090906

作品紹介・あらすじ

「生きて帰ってきました。生きて帰ってきたのは奇跡のような話で」
ヨットでの太平洋往復横断を終え、無事日本に帰国したばかりの辛坊治郎氏は、そう切り出した。
一度は試みた太平洋横断。あれから8年の歳月が経ち、彼は再び挑み、そして成し遂げた。
彼を駆り立てた思いとは、いったい何だったのだろうか。
5カ月間もの間、太平洋の真ん中にたった一人、何を思い、考えていたのか。
世の中では定年後の生き方を模索し悩む同世代が多い65歳という年齢で成し遂げた無謀ともいえるこの挑戦を、世の悩める人たちへの勇気をあたえる一冊として、また現代の冒険譚として、この度の太平洋往復横断をリアルに追体験できる一冊として、本人の航海日誌を元に、全編書き下ろしで刊行いたします。

【本書の内容】
まえがき

第一章 出航
嵐の夜/ヒロとの遭難/再起動/カオリンⅤ誕生/4月9日/出航/最初の試練/トラブル発生/日本列島南岸を東へ/軽油流出/二度目、三度目の嵐

第二章 洋上
重大な故障/食事/コメ騒動/シャワーとシャンプー/ガスボンベ/メインハリヤード喪失/ウインドベーン/訃報/日付変更線通過/寒さ

第三章 上陸
嵐の後/読書/浸水/飛行機雲/爆死回避/卒業試験/葛藤/入港/サンディエゴ生活/水を巡る騒動/路上生活者に食事を恵まれる

第四章 帰路
無風での悩み/重大な故障/軽油かガソリンか?/星座/シャンプー/退屈/鳥/ハワイ/パンツ問題/肩痛/日付変更線

第五章
ブロー(突風)/部品落下/座礁危機/最後の試練/エンジントラブル/煩悩/最後の故障/最終決断/エンジン始動/入港

あとがき

感想・レビュー・書評

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  • 辛坊治郎氏が単独で太平洋往復を成し遂げた時の記録。全てのことを一人で対処しないといけない怖さや、起こった事件、往路と復路の天気や気持ちの違いなど本当に生きて帰って来たことの奇跡を感じました。独り、という自由と責任がこれほど感じられる環境ってないだろうなあ…。ラジオで生存確認も毎回聞いていたので、さらに実感が増しました。

  • ヨットの仕組みなど細かく書いてある部分が多く、かなり読み飛ばしてしまった。 とにかく辛坊さんが無事に帰ってきて、またラジオで楽しいお話が聞けるようになって良かった。

  • ジョギング中によくPodcastで著者の番組を聴いているので、すごく身近な人の航海記として、とても楽しく読ませてもらった。

    ただ、著者をあまり知らない人にとっては、特に教訓めいたものもなく、若干退屈な読み物かもしれない。

    一歩間違えば、前回と同じく遭難。。みたいなことが3回はあったんだなぁ、改めて、船での旅は危ないなぁと認識。。自然の前で、人間は、あまりにちっぽけ。。

  • 番組の愛聴者としては、読まねばならぬと思い手に取りました。
    ヨットの専門用語はよく分かりませんでしたが、生存確認テレホンの軽妙なやりとりの裏側には、このような死と隣り合わせな状況があったのだなと驚きました。
    想いを貫く大切さ、学ばせていただきました。
    #辛坊治郎ズーム

  • 元読売テレビアナウンサー、そこまで言って委員会先代委員長にして、太平洋横断中にマッコウクジラに衝突して海自に救出されたという稀有の経験を持つ著者が、とうとう単独ヨットでの太平洋横断往復を成し遂げた一冊。

    おめでとうと祝福はしていたんだが、思ってた以上にギリギリで、どっか一歩踏み外したら、命に関わっていたことにまず驚いた。

    自然の猛威の恐ろしさ。
    それに立ち向かって来た人間の勇気と知恵。

    今回は辛坊さんだが。

    ずっと気になってたが、辛坊さんて、あんまり読ませる文章を書くのが上手ではないような気がした。
    臨場感、あまりない。
    構成もあっさりしている。

    ヨットの専門用語が当然いっぱい出て来て、その度口絵のヨットの図解に戻るんだが、それでも分かりづらい。もうちょっと、図説を入れるなりして素人でも読みやすい構成にはして欲しかった。

    生還できたからよかったけど、このままで止めれないと本人がいうのは自由だが、仮に失敗していたら、ご家族がどうだったは、もうちょっと考えて欲しかったな。
    基本的に、わがままな人だってのは十分に判ってはいるけれど。

  • ヨットのこともっと知ってたら、
    厳しく油断大敵
    でもヨットって良いよな

  • 辛坊治郎氏がヨットで太平洋横断したときの記録。
    人が死ぬのも生きるのも本当に紙一重なんだと思う本です。
    冒険譚好きにはおすすめです。

  • ヨットによる太平洋横断記。準備が大事。そなえよつねに。

  • 横断当時はラジオを聴いていなかったのですが、
    ズームそこまで言うかをPodcastで愛聴しているので読みました。

    本自体久々に読んだけど、
    時系列で事実のみを書いており、読みやすかったです。
    ヨットの専門的な描写は軽く読み飛ばしてしまったけれど、楽しく読めました。

  • 感動した!
    一時の思いつきで成し遂げられたものではない!
    ■人間は100%死ぬ。ならば、満足して死にたい。という思い。
    ■天文学少年だった過去で、蓄積したであろう、天体の動き、大学のヨットクラブでの研鑽、社会人になってからのヨットクラブ活動、テレビ会社で得たであろう気象知識、協力者とのネットワーク、等々。
    あらゆる積み重ねが成果となって顕れたものだと解釈した。

    動画へのリンクも、QRコードで貼ってあり、リアル感を補強してくれる。

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著者プロフィール

1956 年大阪府出身。早稲田大学法学部卒業後、讀賣テレビ放送に入社。プロデューサー・報道局解説委員長等を歴任し、現在は大阪綜合研究所代表。
「そこまで言って委員会NP」「ウェークアップ!ぷらす」「朝生ワイドす・またん!」「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」などのテレビ・ラジオ番組で活躍。近著に『風のことは風に問え―太平洋往復横断記』(扶桑社)、『日本再生への羅針盤~この国の「ウイルス」を撲滅するにはどうしたらいいのか?』(光文社)などがある。

「2022年 『この国は歪んだニュースに溢れている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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