- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596011275
感想・レビュー・書評
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ポーとはあまり関連がないので、タイトルで手に取った人は落胆すると思う。
500年前と現代、アメリカとノルウェーを行ったり来たり。あとは主人公たちの過去も描かれていたりで、ちょっと面倒くさい…(しかも事件には全く関係ない)。
シリ・ホルムがとてもキュートだったので、フェリシアとシリかヴァッテンとシリで事件解決という展開も有りだったかも。
個人的にはノルウェーの無能なおじさん刑事は不要だったように思う。この人、何で登場したんだろう?女性の読者には不評だろうし。
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2010年8月アメリカ・ヴァージニア州リッチモンドのエドガー・アラン・ポーミュージアムでその館長が殺された。9月にはノルウェーのトロンハイムにあるグンネルス図書館で司書が殺された。いずれも頭を切られ皮膚をはがされるという残忍な殺され方だった。リッチモンド警察のフェリシアは被害者が古書の羊皮紙を分析に出したことから同様の事件がノルウェーで起こっていることを突き止め、ノルウェーに赴く。捜査はノルウェー警察のヴァッテンと共に急展開。
この2つの殺人事件と、羊皮紙の稀有本にまつわる1500年代のトロンハイムに生まれた少年の話がクロスし、話は2つの殺人現場と16世紀の話が交互に進む。残忍な殺人だが、だんだんそれがクロスしてゆく進展具合がぞくぞくする位おもしろかった。
ノルウェーが舞台ということで地図をみながら読む。
著者ヨルゲン・ブレッケは1968年生まれ。ノルウェーのホーテン在住。ジャーナリストから小説家に転身。本作がデビュー作。ノルウェー国内の最優秀新人賞マウリッツ・ハンセン賞を受賞。ベストセラー1位を獲得し世界17か国で翻訳。
原題をNÅDENS OMKRETS、英訳するとPERIOD OF GRACE、つまり「恵みの時代」、だということだ。(今週はこれを読め:ライブドアニュース2021.8.26)
2011発表 ノルウェー
2021.8.20第1刷 -
とても猟奇的で読者を選ぶ作品と思った。ミステリそのものより、あたり一面に血が溢れていて、当分肉料理は敬遠したくなった。ポー殺人事件と言う興味溢れる題名で手に取ったがあまりポーとは関係なかった。
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エドガー・アラン・ポー・ミュージアムの館長が殺された――死体はポーの像に磔にされ、頭部はなく皮膚を剥がされた状態。怪奇小説さながらのその惨劇は“ポー殺人事件"と世間で騒がれることに。捜査に乗りだしたリッチモンド警察署刑事フェリシアは、殺される前に館長が分析に出していた書物が鍵ではないかと目をつける。そんななか時同じくして、遠く離れたノルウェーの図書館でも同じ手口の惨殺死体が発見され……。
ポーにも、解剖学にも、500年前の書籍事情に疎い私ですが、この作品は読ませます。抜群のリーダビリティーは◎。 -
エドガー・アラン・ポー博物館の稀覯本をきっかけとして、残忍な殺人事件が発生する…という、導入としては興味をそそられる展開。
ただ、作家としてのポーとの関わりは、単にポー博物館に関わる人物が殺されたという点のみで、ポーの作品とか人生とかとは一向に関係がないので、原題がどんなだったか分からないけど邦題としてはもう少し何とかならなかったのかなと思う。
あと、事件の残虐性と猟奇性の割にはその真相がインパクトに見合う内容の濃さを備えていないというか、「なんだ、そんなことで?」的な、若干肩透かしを食らう結末なのも否めない。
出てくる主要登場人物はチャーミングな人が多いし、アメリカとノルウェーにまたがる事件というのもワクワクさせてくれるので、全体の印象としてはまぁまぁといった感じ。人物については、せっかく魅力的なのでもう少し関係や動きを発展させてほしかったかな。新しい司書のシリ・ホルムは能力的にももっと活躍できそうだったし、おじさん刑事のオッドももっと初期段階で良い動きができたように思える。
しかし、アメリカの女刑事フェリシアに代表されるような、過去にトラウマ的経験を持つ美しい女刑事、というのは最近のステレオタイプになってきている感があるので、そろそろ他のヒロイン像が出てきてほしい。
やや分かりにくいのが、1500年代の過去の時代と現代とが交互に描かれていて、なかなか点が線にならないところ。(この要素に関しては、結局、最後もあまりきれいな線にはなっていないような印象もあるけど…まぁ、エンタメ作品と考えれば許容範囲。)
土地も時間も行ったり来たりな上に登場人物が多いので、時間があるときに集中して一気に読まないと、話が分からなくなりがち。今回、小さなメモ用紙に自分なりに人物相関図を書きながら読んだけど、それのおかげで助かった。 -
入れなかった 読み難くとにかく
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こういう歴史的事実がベースになると盛り上がりますね!現代と1500年代のストーリーが交錯して、重厚!動機に疑問が湧きまくっても、それを凌駕するものがあります。これいる?と思うようなエピソードも、しっかりお話に絡んできていて唸らされました。ラストは駆け足的な印象ありましたが、ページをめくる手が止まりませんでした。場面が目に浮かぶ、ザ・エンタメと言える作品。実に映像向きです。次作が楽しみです。昔なにかの映画で解剖劇場見たなあ、、とその時のひんやりした記憶が蘇りました。
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インパクトはあったけど、印象には残ってない感じかな。