- Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596541529
感想・レビュー・書評
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確かに聞き覚えのある作家の名前だ。しかし大手ではない出版社から出るってことは、きっと多分曰く付きなんだろな。。。話はざっくり言うと超能力で会話できる犬と自閉症の少年が会話できるという、そういう話。周囲も気味わるがる訳でもなく、全面的に肯定していて、そこがホラー。内容の動き方も超ゆっくりで、サイコパスが自閉症の母親を狙っている。それがずーっと続くって感じで。その動かなさもまたホラー。犬の途中の飼い主と自閉症の母親がくっつくのもまたホラー。
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いやあ キングとはまた違う 楽しい
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ワンコ大好き、クーンツのホラー。
あれ、なんか違うww
でも、クーンツ的、王道ですよ。
自閉症の少年に、その美しい未亡人の母親、そしてそれを助けるナイスガイ、で、不気味な敵。
そしてワンコ!!!
「ウォッチャーズ」的なのは、もうどうしようないけど、読んでいて、これこれ、これを求めていたのよ、って思っていたよ。
いやあ、やばい、「ウォッチャーズ」の魔力。
なんせ、ワンコ大嫌いの私が、小説よんだだけで<ワンコ大好き>に急展開させられた作品だからな。
とはいえ、キングもそうだけどクーンツも年をとっているわけで…。
敵が、もうどうしようもないクズで不気味にキモイのだけど、どこか哀れがあるのよね。
で、クーンツも丸くなったなぁとしみじみするのである。
結末にむかっていく高揚感は、まさにクーンツって感じ。
うん。
人生はやり直しがきくし、人の心には、必ず<光>がある。
面白かった。 -
クーンツなので勧善懲悪。善側がものわかりが良すぎる人ばかりなのは気になるものの、これもクーンツだ。これがキングなら何人死んでるか…と比べるのは悪い癖。ワンコかわいい。
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SF小説。研究所でバイオハザードが起きる。自閉症の天才児ウッディが登場する。これまで喋ったことがない。喋らない人を何も考えていないと決めつけることはコミュニケーション至上主義の誤りである。
「あの子が黙っているのは、もし言葉を発しようとしたら、長年抑えつけていた気持ちが恐ろしい勢いでほとばしり出てきて制御しきれず、生の感情をむき出しにしたショッキングな言葉を口走ってしまうと思っているせいかもしれない」(193頁)
これは漫画『鬼滅の刃』の富岡義勇と重なる。義勇は口数が少ない。しかし、独白では色々と喋っている。
「パインヘイブンは犯罪の温床にはほど遠い。この国に蔓延するドラッグ汚染もまだいまのところ、この静かな片田舎を深刻なほど侵していない」(45頁)。この文章は依存性薬物の蔓延と犯罪の相関を表している。依存性薬物が蔓延すると犯罪も蔓延する。
警察官は腐敗している。犯人の自動車から見つかった現金や宝石を自分のものにしてしまう(380頁)。日本でも広島県警広島中央署で警部補が2017年5月に特殊詐欺事件で押収された現金8572万円を窃盗したと書類送検された。
アメリカでは保安官も選挙で選出される。日本では警察署長に相当する。代議制民主主義は議員を選挙で選び、議員の多数派が行政機構を支配する。これは行政機構を上から支配するが、面従腹背の公務員に支配を貫徹することができない。公務員組織の中にも民主主義を入れることは大きな意味がある。
一方で行政機構の政治的中立性という点からの批判が考えられる。しかし、公務員も人間であり、公正中立ということは幻想である。党派には党派で対抗することがバランスになる。既存の民主制度の問題点は多数派が総取りすることである。保安官選挙で1位の候補者が保安官になり、2位の候補者が副保安官になるという仕組みにすれば多数派の党派支配を防げる。 -
くつろいでいるその屋内に化け物が潜んでいるなんて
怖すぎる。 -
犬の言葉が解ればどんなに良いかと夢のようなお話し。