- Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620106557
作品紹介・あらすじ
ある日ぼくは、母に通じる手がかりをひとつだけ教えられた。父と出逢った日、母は美しい黒椿を抱えていたと云う。タワーの傍らの、生まれ育った町でぼくは幻の花を追いかけはじめる。次々と家族の謎が解き明かされて-。
感想・レビュー・書評
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ざわざわした街と少年のお話。やることは大人びているのに、嗜好は子供っぽいところだとか、些細な引っ掛かりが愛おしいギャップとして読めたりして、私はすきです。
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予想以上に面白かった 未熟な大人たちと惑わされる少年 この2人のそこのところもう少し教えて!ってなりますよね
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植物採取の為に世界中を飛び回っている父のせいで、
大学の研究室で働く叔父に預けられた14才の常緑(通称:ロク)。
総菜店の光は、口数は少ないけれど何かと相談したりできるから
頼りになる唯一の相手でもあった。
ある日、出て行った母親の手がかりは、黒い椿が写った写真と、
裏面に書かれた《Tsunomegawa》という文字だけと知るが
「黒蝶椿」に魅せられて探し始めるロク。
とりあえず、血の繋がりとか、遺伝とか、そういう
遺伝子レベルの組み合わせの話って、好きなのかなぁ~
長野さんのSFって、結局そこに行きつく気がする。
これはSFではないですけど(^◇^;)
漢字の使い方が美しいのは相変わらずです! -
面白かったです。
黒い花が集められている「墨花亭」…実際は臙脂や濃紫の花のようですが、良いなぁ。
なかなか一筋縄ではいかない人ばかり。
初めて(恐らく)、長野作品の女性を素敵だと思いました。紫さん。軽やかで。
しっとりとした空気と色とりどりの花々…好きな世界です。 -
大人の事情に振り回される少年。
でも、ちゃんと愛情を注がれ感じているし、ほのぼの。 -
なかなか難解でした。
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長野まゆみ特徴の同性愛表現は少なめ。
親子のことと、黒椿のことが常に話題の中心。
主人公の心情や恋慕の情より、主人公のまわりにいる
人たちの情の方が伝わってきた。 -
登場人物の静かさ。結構意外な展開が多かった。
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植物が出てくる綺麗な物語。