横道世之介

著者 :
  • 毎日新聞社
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感想 : 670
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107431

感想・レビュー・書評

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  • 本屋でよく見かけるのでなにかと思ったら「悪人」の人だったのね。納得。途中までは全然気づかなかった。「悪人」は本当に読みづらくて挫折したんだけど、こっちはさくさく。ただ途中で、大人になった倉持と唯のエピソードでさーっと冷めちゃって、そこから読むのが苦痛だった。
    真面目さも適当な世之介は確かになんだか憎めないし、ぐいぐい読ませてくれるところはいっぱいあったから、大学での青春小説風に仕上げてくれればよかったのに、一気に安っぽくなってがっかりした。人が傷付くような話を絡ませて重みを出す作風なら、私には合わない。

  • 高評価らしいけど自分には合わなかった作品。
    田舎の大学生が東京に上京してきてからの物語で、友人や恋人との青春を過ごし、その周囲の人間がその後の生活でふと学生時代の世之介を思い出すという。そしてその世之介は当時ショッキングだったホーム転落者を救護しようと韓国人2人と共に亡くなったカメラマンとして生涯を閉じる。
    同調しそうで共感部分がなく(自分が大学キャンパスというものを体験していないからか、または大学生をディスっているせいか)最後まで一線引いた向こう側の物語を読んでいるようで淡々と進み、淡々と終わったある一人の物語、という感想ぐらいしか書けない。
    この作者の登場人物の表現はどうも苦手だなぁ。

  • 「平凡な日常」がテーマの本は読まなくてもいいかな。

  • 初めて読んだ時やたら長くて、つまらないと思ってたんだけど、映画見て相当感想変わりました。そもそも、吉田修一の「さよなら渓谷」が価値観の齟齬で凄く嫌いで偏見持って読んでしまっていたことをちゃんと告白します。今作ってその横道世之介の人格像に徹底してて、その挑戦が大成功している作品だと思います。世之介の心情というより、第三者からのイメージにクローズアップされてて、読み進めると徐々に透けて世之介の行動だとか心の動きが何と無く分かるようになってくる。死に際だって実に世之介らしくて、咄嗟に飛び出す情景なんかが自然と浮かんでくる。悪く言えば予定調和ですが、これって凄いことなんじゃないかと思います。雰囲気も独特でなかなか稀有な作品ではないかと思います。

  • 映画を見てから読んだ。映画が先行してあまり内容が入ってこなかった。

  • 細切れに読んでしまったのが残念でした。

  • 世之介くんは楽しい奴だな。
    素直にいいやつでのんびり面白い。
    祥子ちゃんとの掛け合いも楽しかった。

  • ギブアップ!てのが、正直な感想。

    レストランやドラマなんかもそうだけど、一回だけ一話だけで判断!てのは違う気がする。万事。

    だから俺。
    吉田さんの書籍追った!

    で、気付いた!
    無理だ!合わない!と。

    有川さんの作品でも、畠中さんでも宮部さんでも近藤さんでも喜多嶋さんでも!
    合わない一冊は有る。
    お気に入りな作家さんでも有るのだから、初見の作家さんなら?そりゃなおさら有るだろて?


    映画や書籍での日常て要る???
    日常は日常で経験するから、書籍は非日常を経験させてくれないかな?と俺は本気で思う!!!

    なんか、どんまい!てわ感じです。いろいろ。

    俺、吉田さんを卒業します。
    ありがとうございました。・゜・(ノД`)・゜・。

  • 2011年11月

  • 横道世之助なる人物が、いかに豪快で愉快な人間か、という話かと思っていたら、まったく違いました。

    器用貧乏というか、まじめと言うか、憎めないいい奴です。
    呑気で少し小心者。

    だからラストには少し驚いたけれど、なるほど色々な人の思い出の中に居る人物の物語、と思えばしっくり来ました。

著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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