真珠とダイヤモンド 上

著者 :
  • 毎日新聞出版
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感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108605

感想・レビュー・書評

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  • 当時まだ小学生だった
    私は見も知らぬ世界。

    私も大金を積まれたら
    身近な人をも裏切って
    しまうのかな・・・。

    理性を持たず昏い衝動
    に忠実な獣と、

    その姿ははたしてどれ
    ほど違うのか。

    この作品はその時代を
    生きた人たちにとって、

    良い思い出だけでなく
    苦い記憶も呼び覚ます
    使い魔になりそうです。

  • 福岡を舞台に、二人の女性の、バブルと崩壊を描いた。

    1986年、証券会社の福岡支店に同期入社した、伊東水矢子と小島佳那。
    佳那は短大卒で、フロントレディ。
    水矢子は高卒で、事務職と、待遇は異なっていた。

    実家が貧しい二人は、お金を貯めて、東京に出てゆくと言う夢を持っていた。

    折しも、バブル期。
    NTT株を政府が放出することが決まった。
    絶対、値上がりすると、世間と証券会社は、浮き足だった。

  • 1986年の福岡から始まる。
    証券会社で働く一人は短大卒の小島佳那、もう一人は高卒の伊東水矢子。
    貧しい家庭に育った二人だが、水矢子はお金を貯めて東京で大学に進むことを夢みていた。
    佳那は、外務員試験を受けてバリバリ働くことを目標に頑張っていた。

    証券会社というのはやはり男の世界だと痛感する。
    野心があり、人を蹴落として成績を上げることがすべてである。
    逃げ出したいほどの世界だと感じた。
    だが、この時代はそうだった…

    佳那と水矢子のその後が気になる。

  •  この作品、表紙にまず目を奪われますよね!森園みるくさんって漫画家さんの描く絵に感じが似てて、ちょっと懐かしい気持ちになりました。でもこちらの表紙は、Kaminさんってイラストレーターさんが手がけているみたいです(^-^;

     ストーリーは、ホームレスの水矢子が、かつて一緒に証券会社で働いていた佳那と井の頭公園で再会したことがプロローグで触れられている…。その後の本編では、1986年の福岡を舞台に同じ証券会社で働く水矢子と佳那、そして同期の望月のことが描かれている…。高卒の水矢子は事務員として、短大卒の佳那はフロントレディとして、大卒の望月は営業マンとして勤務していた。3人とも貧しい家庭に育ったこともあり、2年後には福岡から東京に出ていきたいとの目標があった。佳那は望月に、ふたりで結託してお金を稼ごうと誘われたのがきっかけで交際するようになっていた…。折しもバブル絶頂期で、株の売買が盛んにおこなわれていた時期でもあり、その波にのった形になっていた…。一方、水矢子もふたりに株を購入しないかと持ちかけられたが、購入費用がないとクラブでのバイトをはじめる…。

     読んでいて、ぐいぐい引き込まれます!そして、先が気になってほぼ一気読みしました。この1986年というバブル絶頂期、時代背景もよかったです。上巻を読んだだけなので、なぜ水矢子はホームレスになっているのかはわからないまま…ここまでは、順調にのし上がった感じですかね…。きっと下巻では上京して、バブルが崩壊するのかなぁ…とか、予想しつつ、下巻を読むことにします。

    • かなさん
      しずくさん、おはようございます。
      コメントありがとうございます!
      Kaminさんの表紙は素敵ですよねぇ…
      この作品にピッタリあってます...
      しずくさん、おはようございます。
      コメントありがとうございます!
      Kaminさんの表紙は素敵ですよねぇ…
      この作品にピッタリあってますもん(*'▽')
      しずくさんは、下巻のみレビューで本棚にあげているけど、
      せっかくなら上巻も今から登録しませんか?
      2冊並べると、また、こう、いい感じになりますよぉ~♪
      レビューは、下巻にまとめてらっしゃるので
      上巻を登録したら
      評価だけでもしてみるのもいいかと思います(^^)
      2023/08/17
    • しずくさん
      かなさんが書いていたので、私も隣に2冊並べたはずなのに…
      上巻を非公開にしてました(-ω-;)
      ご指摘、感謝!
      かなさんが書いていたので、私も隣に2冊並べたはずなのに…
      上巻を非公開にしてました(-ω-;)
      ご指摘、感謝!
      2023/08/17
    • かなさん
      しずくさん、こんばんは!
      よかったです(^O^)/
      やっぱり並べられたほうが、
      読みました感、ありますよね!
      それに、この表紙やっぱ...
      しずくさん、こんばんは!
      よかったです(^O^)/
      やっぱり並べられたほうが、
      読みました感、ありますよね!
      それに、この表紙やっぱり私好きです♪
      2023/08/17
  • 感想は下巻で

  • バブルと金融業界
    証券会社
    借りは怖い!
    ハラハラしっぱなしで下巻に突入!

  • バブル時代を経験していませんが、当時の熱量が伝わってくるので、本を通じて追体験できます。続きが気になってイッキ読み。下巻も楽しみです。

  • ギラギラしていて、楽しい。

    桐野夏生さん、20年ぶりに読みました。
    やっぱり面白くて好きだ。

  • バブル時代を知らないけれど、
    熱気が伝わってくる小説でした
    後半になるにつれて面白く一気に読んでしまいました
    気になる終わりかたで
    下巻も楽しみです

  • 読みやすい。

    この時代にハマってはいないけど、同じ業界なだけに想像はいと易し。
    早く下巻が読みたいと思うくらいノって読んでしまった。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

桐野夏生の作品

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