- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620210537
感想・レビュー・書評
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久しぶりの柴崎友香さん。こんなコテコテ関西弁だっけと思いつつ、嫌いじゃないって、テンポ良くて物事が楽しくなっているって事。離れの見た目古い家の設定もいいかなあー、3人の掛け合いなんだけど、だんだんと仲が深まる訳ではなくて、ラストに春子がはっきり意思表示してる場面もあって、そこからどうこうする訳じゃない。天橋立旅行も沙希のむくれたしで、その後もゴタゴタして本音が黄色家に住む為にゆかりと上手く付き合うだけ、ドライだな、春子に押し付けた位を娘に?かなあーそんなでもないけど。事件のない無刺激の小説 こういうの好き
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日々をていねいに。
楽しみをたいせつに。
わたしとあなたは違うから、
わたしは、わたしが前を向けるように生きる。 -
情景が思い浮かぶような物語でした。
子育て中の私には3人の主人公よりも、
直美の今の状況や、大変ながらも子供が小さい頃のことを思い浮かべることが多かったため星3としました。子供が巣立ったら、ゆかりの気持ちがわかるかなぁ、年代別に色々と楽しめる小説だと思います。 -
ゆるゆるっとした感じで、こういう小説好きだな。おせっかいなゆかりさん、こんな人近所に欲しい!
サキはちょっとわがまますぎない?と思ってしまった… -
普通に生活する女性の日常を描いた小説。
3人の世代の異なる女性3人が主人公であるが、その中の一人、3人のうち、ちょうど真ん中の年齢(アラフォーと思われる)である女性の視点で描かれる。
何気ない日々の生活の中で感じること、思うこと、自分の周りの人たちに対する感じ方、感情を言葉にした作品で、女性にとっては、共感を感じる部分が多いのではないか。
起伏が少ない作品なので、どんどん次に進んでいくという読み方はできないが、女性の日常の思いを著して、共感する。 -
異なる立場の女性3人を中心に描かれる日常。
年齢的にも一番近い春子に感情移入してしまう。ひとりでいると何かが欠けているように扱われる、自分で積み重ねてきたものを否定される、それが今の世間一般。でもきっと、それぞれが自分なりの理想や常識を持っていて、自分も逆に相手のそれらを否定してしまっている場面があるんだろうなと気付かされる。気をつけなければいけないなと思いつつ、そんな色々な考え方、生き方を持つ人と出会っていくことで、また自分も新たな気付きが得られるだろうと思うと、自分のペースで関わりを増やしていきたいなと感じました。 -
ちょっとした日常の物語。色んな人の人生が交わる
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一軒家の離れに住む春子39歳。その母屋に住むゆかり63歳。母屋の裏に住む新婚の沙希25歳。年齢も性格もバラバラな三人が知り合い、少しずつ付き合いが始まっていく。それぞれの暮らしや事情のなかで見えてくる価値観とそのズレ。そのズレを感じた時にどうするのか。その微妙な距離感が歯痒くもあるけれど深くないが故に時には心地いい。一人で生きていくことと、結婚して家庭を持つことの考え方の違いとか、身近なことが散りばめられていて読み応えがある。柴崎さんはあまり読んでこなかったけど他の作品も読みたくなるくらい印象的な物語。