トマス・クックの肖像: 社会改良と近代ツーリズムの父 (丸善ブックス 70)

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  • 丸善出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621060704

作品紹介・あらすじ

トマス・クック、ヴィクトリア朝に不思議なほど合致するその生涯。自己の宗教的信念と現世の実利をたくみに一致させ、時代の要請に応えながら社会の改革を成し遂げた希有の人物。近代ツーリズムの創始者。小さな同族会社を世界有数の企業へと築き上げた希代の起業家。本書は、理想と現実の世界を見事に生き抜いたまれにみる人物の生涯の物語である。

感想・レビュー・書評

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  • 「トマス・クック社」とはなんとなく聞いたことがある気がするけど、ちょっと自信はない。その創始者で、イギリスで(たぶんで世界で)初めて、団体旅行と企画・催行し、「近代ツーリズムの父」と呼ばれた人の話。
    この主人公は厳格なバプティストで、最初の団体旅行は、禁酒大会への参加者を運ぶことだったというから、物事の始まりとはわからないものだ。それでも、交通機関・宿の手配・現地でのオプショナル企画・セット料金等々、現代の旅行代理業の原型を築き上げた功績は大きい。現代の駅前などのスタンドにずらりと並ぶ旅行パンフレットも、彼が最初に考案したものだ。ジュール・ベルヌの「八十日間世界一周」が流行ったのと、ほぼ同時期に、リアルな世界一周旅行も企画し成し遂げたのも凄い。
    彼は篤志家的性格が強すぎたあまり事業化としては微妙なところもある。実際に事業として立派に育てあげたのは、息子のジョン・クックのようだが、育ての親と生みの親に優劣はつけられないだろう。

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著者プロフィール

武蔵大学名誉教授

「2012年 『オットリン・モレル 破天荒な生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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