ファインマン統計力学 (SPRINGER UNIVERSITY TEXTBOOKS)

著者 : R.P.ファインマン Richard P. Feynman 田中新 佐藤仁

• 丸善出版 (2012年6月5日発売)

感想・レビュー・書評

[人生≒本×Snow Manさんの感想 · 2019年8月13日]

学部上級の知識があれば、行間は詰まっている。
ファインマンらしく、読んでいて、どんどん深いところに連れて行ってくれて、興味が尽きない。

第9章 金属中の電子気体は訳者が本著の誤りを正していてくれてありがたい。定量的な部分は論文を参照になっていて、定性的な理解にとどまる。第8章超電導、第9章超流動は発展的な話題、こちらも定性的な説明。

著者プロフィール

1918-1988。ニューヨーク市に生まれる。1939年マサチューセッツ工科大学卒業。プリンストン大学大学院に学び、1942年博士号を取得。その後、原爆開発のマンハッタン計画に参加。1945‐50年コーネル大学助教授。1950年以後はカリフォルニア工科大学教授。1965年、量子電気力学の構成の業績で、シュヴィンガー、朝永振一郎と共にノーベル物理学賞を受賞。学部学生向けの教科書「ファインマン物理学」シリーズ（岩波書店）や、『ファインマン　統計力学』（シュプリンガー・ジャパン）をはじめとする独創的で魅力溢れる物理学書は世界中で読まれている。『物理法則はいかにして発見されたか』（ダイヤモンド社、のち岩波現代文庫）、『光と物質のふしぎな理論──私の量子電磁力学』『ご冗談でしょう、ファインマンさん──ノーベル賞物理学者の自伝』（いずれも岩波書店）などの著作も多くの読者に親しまれている。

「2017年 『量子力学と経路積分［新版］』 で使われていた紹介文から引用しています。」