- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622004288
感想・レビュー・書評
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おもしろい。
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タンパク質。高校の生物の授業を思い出した。出版当時は反響を呼んだのだろうが、やはり現代では少し古い気がする。
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サイエンス
哲学 -
40年前に読んだのだが 内容に まったく記憶がない。
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2352円購入2011-02-09
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科学的方法は、「自然」が客観性を有するということを当然に仮定している。つまり、ある現象を「目的」の面から解釈することによって真実の認識に到達することができるという考えを否定する体系である。その科学的方法によって、生物の3つの特性(合目的性、自立的形態発生、複製の不変性)が明らかにされた。合目的性を生物の特性と認めることは、「自然」の存在である生物が、それぞれの構造と性能を通じて何らかの「目的」を実現し、かつ追求していると認めることである。したがって、そこには、少なくとも外見上、深刻な認識論上の矛盾がある、というところから話は始まる。著者は、合目的性を担うタンパク質の振る舞いも、複製の不変性を担う核酸の振る舞いも、化学的な相互作用で説明できることを示した上で、生物の合目的性は、生物の複製機構に不可避的に生じる擾乱と偶発事が自然淘汰によって選別された結果にすぎず、「自然」が何らかの目的を有していることを意味するものではないと結論づけているのだと思う。人類の進化も、結局は偶然がもたらしたものに過ぎないという考え方は、大いに納得できるものだが、この本が出た1970年当時、少なくともヨーロッパでは、簡単には受け入れられなかったようだ。それはさておき、生物進化は、熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)により必然的に不可逆現象であるという記述があって、なるほどと思った。それにしても、熱力学第二法則は、生物とはよほど縁があると見える。生物が熱力学第二法則に反しているように見えるという話は、よく見聞きするし、シュレーディンガーも、遺伝子の正体を物理学の立場から考えた本の中で熱力学第二法則に言及していた記憶がある。
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東大京大教授が薦めるリスト100選抜
No.90 -
久方ぶりに読みましたが、こんなに超絶レベルでしたか。
当方の衰えかそれとも当初からそんな能力さえなかったのか、いずれにせよいささか内容についていけず★3つ、挑戦的かつ野心的内容は本来★5つの本なんだろうと思う。
生物にとっての本質は保存であって、進化の契機は偶然に過ぎない。
加えて進化と言えるものになるかはその保存機能によって選別されるってこの主張、相当に攻撃的ではないかな?
その裏に様々な西欧哲学への痛烈かつ根源的批判の意図をこの学者が込めているように素人の当方でも何となく感じ取れるだけに。
一度生物学を生業としている友人に聞いてみますかな。