数学における発明の心理

  • みすず書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622051381

感想・レビュー・書評

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  • 数学者が発明発見について述べると言うところにこの本の面白さがある。もともとは、数学的な考え方と言うものについて知りたくて読み始めたんだけど、そういったものはあまり出てこない。

    驚いたのは、アダマールがイメージで思考していると言うことだ。これは、最近自分がずっと考えていたことで、まさかここでつながるとは思ってもいなかった。アダマールの観点からいくと、言語で思考すると言うことが信じられないというか、イメージで思考することが普通であるかのような書き方をしている。そこは自分も興味のあるところだ。
    また、彼が他の数学者にどういった思考をしているか質問しており、巻末にはアインシュタイン博士からの回答が記載されているのも楽しい。

    この本は、数学における発明の心理と言うタイトルではあるが、数学者がいかに思考して結論に至るかといった過程が垣間見られて興味深い1冊だった。

  • 数学

  • 面白かった。数学者が”直観”とか”純粋好奇心”の方面に偏りがちだとしても面白い。
    権力を得るための研究は、それ自体が悪いというよりは研究自体を楽しめていないからのめり込めていなくて、出てくる問題や結果がつまらない、という結果の評価に基づいて批判されているものなのかもしれないな。つまり権力のために研究してもいいけど、結果が面白いものじゃないとダメで、しかも権力ばかりに気を取られている人は面白いものを生み出せるほど研究を行っていないというのが現状だ。
    でもそのイデオロギーって結構周りの環境に左右されてしまうよな...いくら発見思考の人であっても、権力重視の環境にいれば、そうならざるを得ないという見えない重圧がある。
    それが”本質的な”目的である研究分野の発展と世界の理解の拡大というものを妨げる。ただ楽しい楽しいというだけで研究している場所って見つけられるんだろうか...それだって結局外部の排斥の上で成り立っているわけだしな、本質的には権力の原型に見えたりもする。

    創造性が特に高い数学者としてガロアとJules Drachがあげられている。

  • 大学のときに読んだときの衝撃といったら。

  • ためになる。

    書いた人が、「創造」とはなにか、
    を体得している。

  • 若き数学者への手紙より

  • 野口悠紀雄教授が推す発想と発見に関する基本文献ベスト5のひとつ(『「超」発想法』巻末の参考文献参照)

  •  エルミートの弟子、アダマールの晩年の著作。
    数学をやる人間はどうして発明ができるのか?を追求した本。らしいが、正直ちょっと読みにくい。ポアンカレの著作を基にしているから(※ポアンカレの本を読んだことがないので)か、そもそも自分の力不足かは分からないが…。

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