裏切られた民主主義―戦争とプロパガンダ<4>

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622070467

作品紹介・あらすじ

イラク戦争とは何だったのか。アメリカは、いやアメリカを牛耳ろうとしているウォルフォウィッツ、パール、ラムズフェルドをはじめとするネオコン第二世代とブッシュは、他者への理解などおかまいなしに、中東地図をどう塗り替えようとしているのか。そこに登場するカナン・マキヤとは?一方、アメリカはそれほどまでに無力で一元的なのか。もう一つのアメリカがあるのではないか。現実をみつめるサイードの眼は、曇りがない。好評の『戦争とプロパガンダ』シリーズ第4弾、「ヨーロッパvs.アメリカ」「イラクについての誤情報」「緊急課題」「ゆるしがたい無力」「偽善の金字塔」「責任者は誰だ?」「もう一つのアメリカ」「ラガドのアカデミー」の8本(2002.11‐2003.4)を収録。今の世界て起ころうとしていることを、サイードとともに考えたい。

感想・レビュー・書評

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  • ▼福島大学附属図書館の貸出状況
    https://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/TB00025801

  • 『戦争とプロパガンダ』第4巻は正にアメリカがイラクに突入しようという一触即発の時期に相当する。独善的な妄想によりイデオローグ化した帝国主義アメリカを糾弾する「これは民主主義のほぼ完全な破綻だ」と。メディアの報道も操作されていたこの時期に反旗を翻し掲げたメッセージ、病身をものともせず活動しまくったサイードの信念に打たれる。サイードは端から長期戦を覚悟したはず。彼が残してくれたメッセージは今も力を失わない。没して10年経とうと言葉の生命力は漲るばかりだ。最後の最後まで絶対に諦めないことの大切さを噛み締める。

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著者プロフィール

1935年11月1日、イギリス委任統治下のエルサレムに生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジ等で教育を受けたあと合衆国に渡り、プリンストン大学卒業、ハーヴァード大学で学位を取得。コロンビア大学英文学・比較文学教授を長年つとめた。2003年9月歿。

「2018年 『イスラム報道【増補版】 [新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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