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- Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622075110
作品紹介・あらすじ
人間の生は合理的な認識よりも反論理的なパトスに支配されている。生命と環境の相互関係をパトスの様相のうちに求め、個人の心身と病理から社会の臨床へいたる壮大な"医学的人間学"の全貌。
感想・レビュー・書評
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「ゲシュタルトクライス」の著者による「医学的人間学」の未完の大著。
いきなり「ものの悪意」とか「物質の妄想」とか、かなり突飛な断言が飛び出して面食らう。しかも著者は神経内科医であって、根本的に哲学者ではない(とはいえ、博識で、哲学もよく読んでいる)ためか、あまり綿密に語られておらず、いまひとつ説得力がない。
しかし我慢して読み進めると、第2部以降から面白くなってくる。
生命の「反論理」的性格という中心思想はなかなか魅力的だが、哲学書としてはどうもうまく書けてないような感を否めない。この本が未完の著作だということも原因なのだろうが。
後半に出てくる「性」に関する章はすこぶる面白かった。
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