- Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622076964
感想・レビュー・書評
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英語圏の日本研究者のための日本史教科書邦訳版。
徳川幕府末期から現在までを日本の元号や戦前戦後の区切りではなく、世界史とも連動した時代の区切りで整理してある。
国の正統な君主は天皇であるとする国学的な流れから見れば、明治維新は区切りではなく、明治以降の「天皇民主主義」と徳川時代は思想的につながっている。
訳者あとがきにあるとおり、「日本の特殊性」について述べるのではなく、「近代の特殊性」を述べている。どの国にも似たような状況がある。
著者は労働運動史が専門でもあるので、マクロな金融・産業状況から行政・企業・労働者の選択、行動などのミクロな動きも時代に沿って追いかけられる。
特徴的なのは、どの時代も、女性の生活やフェミニズム的な運動、女性に対する抑圧にも非常に目配りが行き届いていること。そのような目線で見れば、男は外で働き女が家を守るというジェンダーが事実として続いているもの何でもなく、江戸しぐさと同じような、後から振り返ってつくられた伝統、規範だということがわかる。
バブル崩壊以降の直近20年くらいでは、なぜ首相の靖国参拝がダメなのか他、アジアから今日本はどう見えるのかという視点が得られて有益。
高校生になったら読むべき上下2冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2020.06―読了
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GA2a
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米国の日本史研究者による、1800年頃から21世紀初頭までの日本の近現代史。上巻は、太平洋戦争突入前の国内・対外政治情勢までを描いている。
本書は、専門家の間でも評価が大きく別れており、我々自身がきちんと自己評価出来ていない日本の近現代史を、外国人研究者の比較的ニュートラルで冷静な視点をもって描いているので、読んでいて安定感・安心感がある。また、世界史の大きな動きの中で日本を捉えている(世界共通の動きとして捉えられる部分と、日本にユニークな部分を分析している)点でも、通史として優れていると感じる。 -
外国人からみた日本の歴史。
難しい本だけど、今まで知らなかったことも書かれてたので結構面白く読めた。 -
新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:210.58//G67//1
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読みやすい!時代の流れがわかりやすい。教科書とは別に、こういう大まかな流れがわかる歴史本も読む必要ありと思う。