終りの日々

著者 :
  • みすず書房
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本棚登録 : 19
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622078036

感想・レビュー・書評

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  • 高橋たか子さん、「誘惑者」読みたいと思いつつもまだ読んではいない。小説家であるのに小説より先に死の間際の数年間書かれていた日記を読むことになろうとは。

    私は、愚かであると思う、とか、日本にはない、とかそういう言葉に至った彼女の体験した辛酸や反省を読みたかった。そういう部分を知らずして突っぱねるような物言いだけ読んでも好きになれるはずはない(これは彼女の日記であるんだし、彼女の経歴や仕事を考えると偽らざる気持ちなのだろうが)。やはり小説から読むべきだったと後悔。
    頷ける部分も多くあるけれど、全体として自分の世界の幻想に強く生きすぎている人なのかなと思った。中産階級、とか、トップクラスの男性とかっていう言葉はまさにフランス的だ。

  • 合掌

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    「2013年7月12日、作家高橋たか子は晩年を過ごした茅ヶ崎の老人ホームで亡くなった。階段で倒れているところを見つけられたときには、息はもう無かった。外傷も見当たらず、おそらく心臓発作によるものらしい。
    部屋に遺された原稿用紙の束の中に、「死後、活字にするもの」と表紙に書かれた8冊の日記があった。本書は最晩年の独り居のなかで、その日その日に思ったことを綴ったその日記の公刊である。先輩作家たちはすでに無く、奇妙な友情で結ばれていた大庭みな子もこの世を去る。
    朝の聖書朗読、思索、読書、執筆……ときに過ぎた日のことを思い出し、現代の日本社会を慨嘆する。ここに遺されたのは、日常生活の記録ではなく魂のドキュメントとでも呼ぶべき文章群である。高橋たか子の私設秘書の役を果たした鈴木晶の解題を付す。装幀は高橋作品を多くてがけた菊地信義。」
    http://www.msz.co.jp/book/detail/07803.html

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著者プロフィール

高橋たか子(1932.3.2~2013.7.12) 作家。京都市生まれ。京都大学文学部修士課程修了。修士論文は仏語で「モーリアック論」。大学卒業後に結婚した高橋和巳の創作活動を支える一方、自らも小説・評論を書き続ける。71年に夫を亡くした後洗礼を受け、日本とフランスを往復しながら霊的生活と作家活動を送る。『空の果てまで』の田村俊子賞を始め、『誘惑者』で泉鏡花賞、『怒りの子』読売文学賞、『きれいな人』毎日芸術賞など多くの文学賞を受賞。

「2022年 『亡命者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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