ヒトの変異 【新装版】人体の遺伝的多様性について

  • みすず書房
4.11
  • (3)
  • (5)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622078852

作品紹介・あらすじ

気鋭の進化発生生物学者が、人体形成の謎を解く遺伝学の成果と、ヒトの突然変異をめぐる歴史物語を縦横に語る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 変異を知らなければ「正常な」(あるいは多数派の)発生と成長がどのようなものか知ることはできないという感想を持った。
    現代の知見に合わせて、当時の学者がどのように考えたか等も載っており、とても興味深い。

    あと私、鳥もオスメスはX染色体とY染色体で決まるんだろうなって勝手に思っていたのですけど全然違いました。オスがZZでメスがWZだって…逆じゃなくて…ほら、ベースになる知識がないからこういうことになる…
    あと、81ページを読んで、人間の男女の肋骨の数が違うと思い込んでいたアホが私だけではないと分かり安心しました。肋骨をさー、抜くくだりはあるけど再生するくだりはないじゃないですか旧約聖書…

  • ふむ

  • 乱暴に一言で言うと、人間みんなミュータントよ、って
    とこでしょうか。ジョン・レノンかなんかみたいだな。

    遺伝子学レベルで見ると人種って存在しないんだそうで。
    個体差とたいした違いはないってとこに収斂されちゃうようで。ものさし次第なんですねえ。

    いろいろ面白い記述があるんですが、一つご紹介すると。
    「中年以降に自然選択が行われないことが老化の究極の原因」
    これはですねー、若年で発病する遺伝子変異は広がらない(子孫を残さずに亡くなるので)けど、高齢で発病する遺伝子変異は強い伝播力を持つ(発病したときにはもう孫子のいる年齢に達しているから)。そういうのの無数の積み重ねが、すなわち「老化」。
    ふーん。わかるようなわからんような。

    個人的には弱い畑なんで、目新しい記述が多くて
    面白かった ^^/

  • 北里大学医学図書館OPACへ
    http://saosrv.kitasato-u.ac.jp/webopac/newexe.do?pkey=BB10131712

  • 原題:Mutants: On Genetic Variety and the Human Body (2005)
    著者:Armand Marie Leroi

    第1章 ミュータント-はじめに
    第2章 完全な結合-胚の体軸について
    第3章 最後の審判-顔について
    第4章 クリーピー・ベル-手足について
    第5章 わたしの骨の骨、わたしの肉の肉-骨格について
    第6章 ツルとの戦い-身長について
    第7章 完全なものへの欲望と追求-性について
    第8章 うたかた-皮膚について
    第9章 節制生活-老化について
    第10章 多様性-エピローグ

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

インペリアル・カレッジ・ロンドン、進化発生生物学教授。1964年、ニュージーランド、ウェリントン生まれ。国籍はオランダ。ニュージーランド、南アフリカ、カナダで幼少年期を過ごす。ダルハウジー大学(ハリファックス、カナダ)で学士号を取得後、カリフォルニア大学アーバイン校(アメリカ)で博士号を取得。マイケル・ローズ博士のもとでショウジョウバエを対象に老化の進化生物学研究に携わる。ついでアルバート・アインシュタイン医科大学のスコット・エモンズ博士のもとでポストドクトラル・フェローを勤め、線虫の成長の研究を始める。1996年からインペリアル・カレッジ・ロンドンで講師、2001年から進化発生生物学部門リーダーを務める。

「2019年 『アリストテレス 生物学の創造 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アルマン・マリー・ルロワの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×