サルトル『むかつき』ニートという冒険 (理想の教室)

著者 :
  • みすず書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622083207

作品紹介・あらすじ

「さあ、きみの先輩を紹介しよう。きみのお父さん、いやお爺さんが一生懸命読んだ本の主人公だ。書いたのはジャン=ポール・サルトルという哲学者」…引き篭もり、ニート、「キレる」といった現代社会の問題に呼応することで、二十世紀フランス文学の名作が、新たな命を生き始めているようです。新釈『嘔吐』の世界へようこそ。

感想・レビュー・書評

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  • 第46回アワヒニビブリオバトル「まだ」で発表された本です。
    2018.12.04

  • 日本でいう戦前期に書かれ戦後に団塊世代を魅了したというサルトルの有名な小説の邦題は『嘔吐』で一応定着している。とはいえ"La Nausée"というフランス語は「吐き気」を意味する(受け売り)。これを『むかつき』と試訳し、社会と日常に帰属しきれずムカつきながらさまよい続ける青年の戸惑いというモチーフは世代を超えていると提案し読解していく。物語の筋を追うというよりはそのつどの描写に随想的に注目していく感じ。レヴィ・ストロースやラカンとの関係など意外な話(知ってる人は知ってるのだろうか)も出てくる。『嘔吐』になんとなく惹かれる人向けだと思う(評者は『嘔吐』未読)が、あらすじを手際よく理知的に理解したい人にはたぶん向いてない。

  •  分かるような分からないような…

     参考文献すら読んだことないのばっかしなのが自分の無知を呪うよね。

  • (評価?)はっきり言って難解…。知的優位型ニート向けだよ。

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著者プロフィール

合田 正人 1957年生まれ。一橋大学社会学部卒業、東京都立大学大学院博士課程中退、同大学人文学部助教授を経て、現在、明治大学文学部教授。主な著書:『レヴィナス──存在の革命へ向けて』『レヴィナスを読む』(ちくま学芸文庫)、『ジャンケレヴィッチ』(みすず書房)、『フラグメンテ』(法政大学出版局)、『入門ユダヤ思想』(ちくま新書)、主な訳書:レヴィナス『全体性と無限』(国文社)、同『存在の彼方へ』(講談社学術文庫)、同『われわれのあいだで』『聖句の彼方』『神・死・時間』『歴史の不測』、デリダ『ユリシーズ グラモフォン』、『ベルクソン講義録 全四巻』、セバー『限界の試練』(以上、法政大学出版局)、アド『ウィトゲンシュタインと言語の限界』(講談社)ほか。

「2022年 『困難な自由〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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