孤独な群衆 下 (始まりの本)

  • みすず書房
3.75
  • (1)
  • (4)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 159
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622083641

作品紹介・あらすじ

「人間は何によって自律性を獲得することができるのか」。個人が「群衆のなかの孤独」から脱する道筋を真摯に模索する。ギトリン「解説」、加藤秀俊「『孤独な群衆』をめぐる半世紀」を付す。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784622083641

  • 下巻は主に当時の米国の政治をめぐる状況が分析されており、このへんはさすがに古いし、日本の状況からはやや遠い。
    そのあと、著者は「他人指向型」等の弱点を乗り越えるために「自律型」というのを提案する。「自律」を持ってくるのは常識的な感じもするが、果たして時代の推移として有効なのかは怪しい。
    こんにち的な状況を見ると、米国でも、徹底的な「自己管理」が「要求されている」ことはまちがいない。この要求は人間性からはかけ離れた恐るべき冷酷さの「規制」である。これは「自律」というよりも、機械論的な社会倫理の「掟」だ。
    上巻のレビューで私が書いたように、リースマンが1950年頃に分析した状況より、さらに一段階、文化はあたらしいレベルに到達していると思う。だからこの本は古くて無効だとは考えていない。むしろ、さまざまな思考をうながしてくれる点で、やはりこれは、価値ある歴史的名著なのだと思う。

全4件中 1 - 4件を表示

デイヴィッド・リースマンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×