開かれた社会とその敵 第2部: 予言の大潮-ヘーゲル,マルクスとその余波

  • 未来社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624010539

作品紹介・あらすじ

文明そのものと同じくらい古く、同じくらい新しい全体主義的志向の現れをヘーゲル、マルクスの歴史決定論に捉え批判した大著。

目次
第二部 予言の大潮――ヘーゲル、マルクスとその余波

神託的哲学の勃興

 第一一章 ヘーゲル主義のアリストテレス的根源
 第一二章 ヘーゲルと新たな部族主義

マルクスの方法

 第一三章 マルクスの社会学的決定論
 第一四章 社会学の自律
 第一五章 経済学的歴史信仰
 第一六章 階級
 第一七章 法体系と社会体制

マルクスの予言

 第一八章 社会主義の到来
 第一九章 社会革命
 第二〇章 資本主義とその運命
 第二一章 予言の評価

マルクスの倫理学

 第二二章 歴史信仰の道徳論

余波

 第二三章 知識社会学
 第二四章 神託的哲学と理性への叛逆

結論

 第二五章 歴史は何か意味を持っているか


人名索引

感想・レビュー・書評

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  • 昔、学校の歴史の授業で、ふと思ったことがある。なぜ歴史って戦争や権力で名を残した人ばかりがフォーカスされるのか?そんな素朴な疑問を思い出すとともに、いつの間にかその疑問と会話していた。そして鳥肌がたったフレーズ=「人類の歴史は存在しない。ただ無数の、人間生活のあらゆる側面の歴史が存在するのみである。そしてそれらの一つが政治権力の歴史である」。そう、あらゆる側面の中で歴史というのは我々が意味づけしていくもの。著者の言葉を借りるなら「歴史は如何なる意味を持たないとはいえ、われわれは歴史に意味を与えることができるのだ」。なんだかすっきり寝れそう。。

  • ヘーゲルとマルクスはちゃんと読んでるよな的な。

  • ヘーゲルとマルクスの批判。
    ヘーゲルはインチキいかさま師で才能もない権力に媚びた二流の知性の典型だったようだ。先月丸一月かけて『精神現象学』を読んでいたのでとても損した気分になったが、ポパーさんの言われるように人は失敗から学ぶのであるからまぁよしとしよう。
    マルクスさんは社会主義革命を予言しちゃったのがまずかったのだけれど、社会学者としての分析や突き抜け方はとても評価されている。マルクスの『資本論』は読んだことがないので読まなきゃなぁ〜と思っていたけどなんかポパーさんの解説で十分かもと今は日和っている。
    文明の圧迫という概念や人が決めることはいかようにでも決められてその決め方で未来は変わるという当りまえちゃ当たり前のことの大切さやその困難さ、そのために要する恐怖に打ち勝つ勇気や道徳について考えさせられた。

    Mahalo

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(立花隆選)66
    政治学・法学
    新自由主義を考える上で必須。

  • ポパーの反証主義。まず相手の主張を聞いて一つずつ反証していく。ヘーゲルへの批評は非常に強力。

  • 2010 6/23読了。図書館情報学図書館で借りて読んだ。
    第一部に比べるとだいぶ読みづらかった・・・が、読むのに時間がかかっていたのは自分にあまりなじみのない哲学者への批判に関する部分であることに途中で気付いた。
    ポパー自身の考えについて述べている部分や、科学についての見解を述べている部分等は読みやすい上に共感できる部分も多い。
    特にソクラテスが好きでプラトンとアリストテレスに強い違和感を覚えていた自分にとっては会心の本。
    なるほど、これはオプティミストだ。

  • よい本ですが、長い。くどい。そして、やっぱり彼とはどうしても理解しあえない部分があるなあと実感いたしました。

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