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- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784624112035
作品紹介・あらすじ
出来あいの思想や用語を使わず、先入観を捨て、センチメンタルにならず、東ドイツ社会の核心に迫る。モダンな経験として日常世界に光をあて、これまでの通念を覆す1989年の前史。
感想・レビュー・書評
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ドイツの「悪」をすべて引き受けさせられたような東側の語られ方を、もうちょっとちゃんと見直そうという試み。
序文に書かれている通りの、「これを書く、このように書く」という志が素晴らしい。客観などありえないからこそ自分の主観を自覚して、それに引きずられないように注意して対象を見ていく視点。
市井の人々そのものを直接語るのではなく、人々を軸に出来事がどのような意味を持つのかを説く「論」。「論」だけど描かれるのは「東側の悪」にすぎない取るに足りないもののようには斬って捨てられない「人」。
政治の中枢以外の人々をさまざまな角度から読み解く。
たとえば建築。たとえば経済。たとえば芸術。たとえばセクシュアリティから。
東ドイツの話を読むと、どうしても「世界一うまくいった社会主義の国」のうまくいかなくなってきた今日この頃を連想する。均質な個がバラバラに存在していてつながれない、つながれない弱さと強さとか。違うところと似ているところと。
学ぶべきことだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2010.04.25 日本経済新聞に紹介されました。
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