電気自動車工学(第2版):EV設計とシステムインテグレーションの基礎

  • 森北出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784627743120

作品紹介・あらすじ

電気自動車(EV)開発の第一線の技術者たちによる,EV設計のためのシステムインテグレーションの入門書!

世界的に広がる燃費規制,排ガス規制の強化を受け,エコカーの本命としてEVへの期待はますます高まっています.

従来のエンジン車にない設計自由度をもつEV開発では,これまでとはまったく異なる考え方や異分野間のエンジニアの連携が求められます.EVの設計,開発,製造に携わるすべてのエンジニアに向けて,EVを支える主要な技術を体系化し,それらの設計の勘所をわかりやすく解説します.

第2版では,近年の状況を反映した加筆と,さらなる補足説明を加えて内容をブラッシュアップしました.

感想・レビュー・書評

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  •  大きく二部構成。とりあえず電気自動車はどのようなものか、どんな部品を使っているのかを知りたければ、アーキテクチャ設計や構造、機能などの電気自動車の全体像について解説している前半部分で十分だろう。少々足りない部分もあるが、足りないと感じた部分については、それを中心に扱った資料にあたればより深く知ることができる。
     後半部分は後半はモータ、モータコントロール、電力変換、蓄電デバイス、バッテリマネジメント、電池の寿命など電気自動車固有の部品にかかわる内容を扱っている。この後半部分が著者らが最も伝えたいことのようで、電気自動車への応用を念頭に置きつつもモータやバッテリそのものについてかなり詳しく解説している。実際、電気自動車におけるモータ、バッテリの使い方は特殊である。多くの製品ではモータは一定の回転数で回転させれば問題ないが、電気自動車では回転数が頻繁に、しかも大きく変化する。また、バッテリについても同様に加速すれば急激に消費し、さらに回生ブレーキにより充電を行うため、頻繁に充電充放電を繰り返すことになる。これらはモータ、バッテリの寿命を短縮させる使い方そのものである。そのため、これらの特性を理解しておくことは重要である。

  •  電動化のパワーエレクトロニクスに関わることが多いため、体系的に電動車を理解したいと思い、この本を手に取ってみた。
     1冊に電動車のキーとなる電池、モータ、パワエレを盛り込んでいるため、広く浅い感じではあったがロジカルに整理していくのには役立つ1冊だった。

     特に新たな発見となったのは、誘導モータの原理についてである。自動車によく使用されている永久磁石モータなどは固定子側コイルで磁束をつくり回転子を回すことがイメージしやすかったが、従来から誘導モータは回転子に単純な導体バーを置いておくだけで回転力が働くかが理解できなかった。この著書ではないがアラゴ円盤の原理を用いていることを飲み込むことで長年のモヤモヤを解消できた。

     電動車で何か困ったときの羅針盤的な位置づけの本だと感じた。

  • 請求記号 546.59/H 74

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