詳説日本史研究 改訂版

制作 : 佐藤 信 
  • 山川出版社
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本棚登録 : 474
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634011014

作品紹介・あらすじ

10年ぶりの全面改訂。オールカラーで豊富な図版。充実した解説。構成・配列は教科書『詳説日本史改訂版』に準拠。

感想・レビュー・書評

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  • 辞書的一冊。おそらく長い付き合いになるでしょう^^
    同じ山川出版社からの『詳説世界史研究』と合わせて読むことをオススメします。
    個人的に、同時期にそれぞれの場所でどういうことが起こり、どういう風につながるのかを把握するのが面白いので、小説世界史といったり来たりしながら呼んでます♪
    日本史なのに、こんなに知らないことがあったのかと、驚愕しました。
    なにより詳説というだけあって、詳しく、研究というだけ合って多角的。
    もっと早くに出会いたかったです♪

  • 高校日本史の教科書といえば山川の「詳説日本史」がデファクトスタンダードだろうが、これはその参考書。日本史が好きな高校生はみんな持ってた。
    (僕自身は受験 日本史Bという参考書を使っていた。これはこれでテーマ史や文献解説がとても充実していて読んでて楽しい参考書だった)

    本書の特徴はなんと言っても情報量の多さ。教科書でも詳しいと思うのに、その比じゃない。小さな文字がびっしりと500ページ。山川の記述は無味乾燥と言われるが、これだけ詳細なら読んで面白い。

    さすがに通読できる量ではないので、パラパラめくって関心を持った項目を熟読するのがいい。その意味では、受験生よりも社会人にこそ向いている。久々に日本史に触れてみると、高校時代とはまた違った楽しさがある。内容のうっすい「もう一度読む山川日本史」を1000円足すだけで買えるリーズナブルさもいい。

  •        -20090831

    ご存じ高校生向日本史教科書「詳説日本史」の学習参考書。08年の10年ぶりの教科書改訂に合せて全面改訂して出版されたもの。多色刷りで、豊富な叙述内容と史料や地図.図解をふんだんにとり入れられているから、時折引っ張り出して読むには向いていよう。

  • 高校生向けに書かれた参考書のなかではもっともヴォリュームがあると思われる、日本史の参考書です。なお2021年現在、新版が刊行されているようです。

    山川出版社の教科書は『新もういちど読む山川日本史』というタイトルで一般書店で販売されており、もう一度歴史を学びたいという多くの読者を獲得しているようですが、本書はその教科書を内容的にいっそう充実させたような構成の参考書です。教科書同様、文章による説明のなかに重要語を詰め込むというスタイルなので、ところどころことばの意味が明確に説明されていないように感じてしまうところもありました。おなじ出版社の『日本史用語集』を手元に置いておくと、そうした点でストレスを感じることなく読み進められるのではないかと思います。

  • 通読ではなく、何かを調べたい時の為に購入。

  • 付箋とアンダーラインだらけのこの本をとても愛おしくおもう。

  • [「魏志倭人伝」は存在しない:三国志の一書である魏書に「倭人の条」があるだけで、「倭人伝」という書物はない。その内容も後代になって書かれた伝聞や推測で、信頼性は低い。
    「任那日本府」は存在しなかった:4世紀ごろ、朝鮮半島の南部に加耶と呼ばれる小国の連合があったが、任那という統一国家はなく、日本の植民地でもなかった。これは『日本書紀』の誤った記述。
    世界最大の墓は「仁徳天皇陵」ではない:堺市にある大仙陵古墳は、つくられた時期が仁徳天皇の在位期間と違うので、彼の墓ではありえない。被葬者が大王(おおきみ)であることは確実だが、内部調査が許されないので誰かわからない。
    「聖徳太子」は架空の人物:厩戸王という推古天皇の甥が、氏寺として斑鳩寺(のちの法隆寺)を建立したことは事実だが、彼は「皇太子」でも「摂政」でもなかった(そういう地位は当時まだなかった)。十七条の憲法をつくり、『三経義疏』を著して仏教を日本に導入した聖徳太子というのは、厩戸王の死後に成立した「太子信仰」の一種で、『日本書紀』が複数の人の業績を合成してつくった架空の理想的知識人である。紙幣に使われた有名な肖像画も、彼の肖像かどうかわからないので本書には出ていない。
    「大化の改新」は存在しなかった:645年に、中大兄皇子らが蘇我入鹿(厩戸王の家系)を謀殺する政変(乙巳の変)が起こった。しかし「改新の詔」というのは『日本書紀』に書かれているだけで、そういう改革が行なわれた証拠はない。「万世一系」というのは神話で、このように古代には複数の王家が権力抗争を繰り返していた。
    天武天皇以前に「天皇」はいなかった:私的な家長の名称である大王が「天皇」と呼ばれるようになったのは、従来は推古朝(6世紀末)とされていたが、その根拠は疑わしい。唐をまねて天皇という称号を使うようになった最古の記録は677年、天武天皇の時代の木簡である。このほかにも、最古の貨幣は和銅開珎ではないとか、鎌倉幕府が成立したのは1192年ではないとか、「踏み絵」ではなく「絵踏み」が正しいとか、「天領」は俗称だとか、いろいろ細かいトリビアが散りばめられている。

    近代では、南京事件の死者は「数千人から30万人という説(中国政府の公式見解)まであって、概数は定かでない」、慰安婦については「慰安施設で働かされた女性もいた(いわゆる従軍慰安婦)」、沖縄戦については「激戦のなかで集団自決に追い込まれた住民もあった」と書かれているだけ。別に本書は文科省が検定したわけではないので、これが歴史学の通説ということだろう。]
    変わる日本史の常識 - 池田信夫 blog http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/8dd896161b213c46ce8b0e81c4b0f5d5

  •  詳説世界史研究とともに購入。
     とにかく分厚くて通読するのにかなり時間がかかった。

  • この年になったらやっぱ歴史でしょ。ワタシ自慢じゃないけれど理科系だったので高校のときに日本史は履修していないのでした。世界史はやったけれど、これも何一つ覚えていない。まそんなもんだ。

  • 今、日本史をもう一度学びなおしている。教科書に準じてやろうと思ったので山川のを買った。

    感想としては、非常に密度の濃いボリューミーな本であり、高校時代に読みたかった。教科書と比較して時代間の関係は捉え易く、時代ごとの権力者の勃興、趨勢を把握し易いように感じる。また学会での新たな解釈も述べられており、カバーの芸術性の高さと相まってまあ満足出来る本である。

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