画題で読み解く日本の絵画

著者 :
  • 山川出版社
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本棚登録 : 75
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634150638

作品紹介・あらすじ

なぞの2人組、エビをつまむ和尚、鯉にのる男、桃をもつ美女…案外わかりやすい日本美術の世界へようこそ!

感想・レビュー・書評

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  • 古美術でよく見られる画題の解説。
    絵の見方のコラムもあり。
    ・見立絵。有名な古典文学や故事をそれにと別のものに置き換えて表し、アレンジの機知を楽しんだ。雅なるもの聖なるものを身近な現実俗化することを「やつし」といい、見立絵のうちイメージの落差が大きく、原点となる古典文学や故事を当てるなど知的遊戯を楽しんだ。
    ・時の流れる方向を意識して絵を見る。右から左へと季節や時が流れる。絵巻、屏風の花鳥図・山水図。ただし襖絵は逆方向。部屋のほうがくと色が結び付けられている東に春、西に秋、南は夏、冬は北。

  • 画題を解説してくれている本。独学で学んだものがあったり、あーこれね!と思い出させてくれるものもあったりして、購入したいと思いました。
    実際の絵がもっと参照されていると、なお良かった。

  • 日本絵画といっても、なかなか何が描かれているのかわからない。それを知ることで、随分と理解が深まり楽しめるようになる。
    初期の作品は中国の偉人、仙人、また伝記をモチーフにしているようだ。これは知識がないと楽しめないと思う。

  • 日本美術の画題に関して、基本的なことがわかります。日本美術に興味を持ちだした方には、お薦めです。

  • 日本画で描かれている頻度の高い50の題材について取り上げられている。その画材が取り上げられている理由、背景、エピソードなどが語られていて面白い。いつか美術展に観に行ったときのための引き出しが増えるように思う。
    明文も読みやすくわかりやすくて良いですが、合間合間に入るコラム記事も、さらに読んで面白く興味深い。さらに、イラストを描いていらっしゃる須山奈津希さんのイラストが味があって、ちょっと抜けた感じが可愛い。

  • ありそうでなかった画題本!ありがたや~。
    画題ごとに特徴が挙げられてイラストもわかりやすく、展覧会に行くのが楽しくなりそうです。
    「寒山は経巻、拾得は箒」「竹林に7人いる」「酔っぱらい李白」など人物中心の中国絵画。
    鬼退治、車争いや浮舟、東下り、扇の的など人より場面な日本絵画。
    そんな違いも見えてきました。

    掲載画像が少なくイメージしづらいのもあるけど、自分で探すのも一興かも。
    キャプションを見る前に「あ、蝦蟇鉄拐」「これ小野小町」「瀟湘八景!」って言ってみたい(笑)。

  • 日本画の初心者向け解説書で画題別というのがユニーク。勉強になるわー、という一冊。
    願わくば主な作品、著名作をもっと図版で見たかったが、コスト的に折り合わなかったのだろう。

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著者プロフィール

監修:佐藤晃子美術ライター。日本、西洋の絵画をやさしく紹介する書籍を多数執筆する。明治学院大学文学部芸術学科卒業。学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程修了(美術史専攻)。著書に『国宝の解剖図鑑』(エクスナレッジ)、『画題で読み解く日本の絵画』(山川出版社)、『この絵、どこがすごいの?』(新人物往来社)、『常識として知っておきたい日本の国宝50』(河出書房新社)など。

「2023年 『音声ガイドで 聴く名画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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