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- Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
- / ISBN・EAN: 9784634615601
感想・レビュー・書評
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読みたい箇所だけ読んだので、星はつけられないというか、つけたら著者に失礼になりそうなので、控えます。
たまたまとある人のブログで頼長の台記の事を知ってから、読みたくなってしまい、けれど台記自体を読むのは困難(国立国会図書館所蔵)なため、周辺をから読み始めたのでした。最初は東野治之先生の論文、日記にみる藤原頼長の男色関係ー王朝貴族のウィタ・セクスアリスー とかからはじまって、次にこの本に至りました。
台記には、政治的文化的意味があるので、出てくる男色の記述も、その中の一部として書かれているとのことなのですが、内容的には結構あからさまなので、そこまで書いちゃっていいの?という所があり、昔の人が書いたのに、目を点にしながらも、つい笑ってしまいます。
この本では、東野先生の論文よりもう一歩突っ込んだ人物特定をしているので、両方併せて読むと面白さが倍増です。さらに言うなら、人物特定に入るまでに社会の仕組みについても書かれているので、男色が単に個人の趣味嗜好という範疇を超えて、政治的なかけひきという意味合いが大きく、読み物(とてもとても分厚いし、ほぼ漢文のような日記の訳についての詳しい解説はないのですが)としても割と面白いと思います。
高校の時はあまり日本史好きではなかったんですが、こういう風に突っ込んで書かれたものを読むと、保元の乱や平治の乱の印象も違ってくるし、なかなか面白いものだと思わされました。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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