- Amazon.co.jp ・本 (534ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641053687
作品紹介・あらすじ
政治とは何か、政治学とは何か。政治を、「本人」「共通の目的」「代理人」という三つの要素に注目し、現在の日本を題材として整理・解説した教科書。主権者である国民(本人)が政府(代理人)を雇って自らの利益の実現(共通の目的)をはかるという観点に立ち、政治の課題から、政治理論、統治のしくみ、行政学・地方自治、国際政治、何がデモクラシーを支えるかまでを、体系的に説明する。政治学諸分野の知識や考え方、対象とする問題を、政治学全体の中に位置づけた。
感想・レビュー・書評
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政治学の諸分野についての概観を得ることのできる入門書です。なお2021年現在、補訂版が刊行されているようです。
「はしがき」には、「政治を主権者である国民が本人として代理人を雇い、共通の目的を実現することととらえる本人‐代理人論の立場から、それぞれの専門分野の知識や考え方を整理して説明する」ことが、本書のねらいとされています。ただし、「本人‐代理人論」という枠組みから演繹的に政治学上の諸テーマについての考察を展開しているというよりも、「本人‐代理人論」の枠組みを用いることでクリアな見通しを得ることができる論点にかんして、この枠組みにもとづく解説がなされており、おおむねオーソドックスな入門書の体裁で書かれているといってよいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
政治学系に興味を持つ人に必ず最初にオススメする本です。本のページ数が多いので面食らうかもしれませんが、内容は非常に平易に書かれています。政治学の分野の全方位に目が配ってあるので、すべての分野のマップとしてとても有用な本です。この本を読んでから、それぞれ興味のある分野に入っていくのがとてもいい勉強法だと思います。
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政治学に関する基本書。政治思想に関する点が面白い。本人ー代理人モデルは応用が利く理論であり、政府の捉え方を新たな視点でみることができるようになった。
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<シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190
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2015/11/06
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【図書館報「みずもと」第27号(2008)による紹介】
政治学の全体像を一冊で知ろうとすれば、この本がベスト。内容が充実している一方で、初心者でも理解できるようわかりやすく書かれている。トピックについても、古典から現代まで幅広くカバーされている。政治に関心がなかった人にも、人間の営みの不思議さ・面白さや社会的な視野を広げる機会を提供してくれる、読み応えのある一冊。
永松俊雄先生
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http://mcatalog.lib.muroran-it.ac.jp/webopac/TW00327417 -
AKM先生推薦の書
各専門分野の政治学者5人が、「本人‐代理人論」という独自の理論に基づいて各章を執筆している
映画「七人の侍」から説き起こした序章が熱い
5人の著者が民主党への政権交代を考察した、別冊『政権交代 ◎新政権の挑戦と模索』つき -
大学入学後、政治学を学んで3年目ぐらいに生協の本屋で発見。
これを大学1年の頃に使っていたら、さぞかし政治に無学だった自分でも、より興味を持って学問できたのではないか(責任転嫁)。
語り口が他の専門書と比べて平易で、付き合いやすい教科書。
ただ、入学後すぐ「概説 現代政治の理論」で苦戦を強いられた自分にとっては、少し歯ごたえが物足りなく感じた。 -
良書だが,新制度主義に傾倒しすぎな感が否めない。もう少し古典の部分にも力を入れてほしい。