江戸の地図屋さん―販売競争の舞台裏 (歴史文化ライブラリー 168)
- 吉川弘文館 (2003年11月1日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642055680
作品紹介・あらすじ
一見不正確な描写に、必要な情報がふんだんに盛り込まれ、大名屋敷や寺社を尋ねる当時必須の手引=江戸切絵図。多くの需要と熾烈な出板競争の中、知恵と技術を尽し、究極の江戸図が追求され続けた歴史の舞台裏に迫る。
感想・レビュー・書評
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図書館の展示会のため、江戸の切絵図に関する本を探していたところ、大学の地理の先生に紹介していただき、厚かましくも先生の私物の本なのに貸していただいて読みました。地図を紐解くと、こんなに色んな情報が得られるのか、と大変面白く読んだ。江戸時代って、歴史で習う遠い世界のことかと思っていたけど、知れば知るほど現代と地続きなんだよね。地図の製作者が著作権を侵害されて訴訟を起こす話や、出版事項をちゃんと記述するようにとのお触書の話など、ちょっとした挿話が、知的財産への意識の芽生えを感じて興味深かった。それにしても昔の人の字の美しさや作図能力は見事です。今の私たちも、鍛えればここまでできるようになるんだろうなあ。同じ人間だもんね(能力の差は当然あるけど)。
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