- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642062770
作品紹介・あらすじ
競馬文化導入の背後にあった国家戦略、「自然」な食肉をめぐる生産者と消費者の葛藤、食虫文化が形成する新たな共同体…。近代から現代へ発展・変貌を続ける人と動物のさまざまな関係性を描き、その未来像を模索する。
感想・レビュー・書評
-
競馬史や軍用犬を物語化した流れ、錦鯉史など、面白い話が乗っている。
屠場については明るいまとめかたでよかった。
大阪あいりん地区の野宿者から動物を「保護」し殺処分するのはかなりひどい、日本の歪な部分の話だと思った。
「いい肉」とはなにか 面白かった。消費者の求める自然の肉は面白くないからいやだという肥育を技術としてきた生産者の声の衝突も、どちらがどうとは一つには言えない。自然というが、家畜に自然を求めること自体が矛盾だし、しかしストレスのないよう育ててほしいのが消費者心理ではある。どちらも、極端はよしてほしいし、互いのことをもっと知らなくては溝は埋まらないと感じた。
マタギを蔑視してきた歴史がある。また、現代もマタギは野蛮だという声がある。しかし忘れてはいけない、マタギは文化だ。
ハチと角突きの話はいい話だけどそんな面白くなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
競馬文化導入の背後にあった国家戦略、「自然」な食肉をめぐる生産者と消費者の葛藤、食虫文化が形成する新たな共同体…。
近代から現代へ発展・変貌を続ける人と動物のさまざまな関係性を描き、その未来像を模索する。
[ 目次 ]
動物と現代社会(動物たちのいま;動物と近代国家;動物に埋め込まれた現代的価値;グローバリゼーションのなかの動物;変わりゆく人と動物の関係)
1 動物と国家(軍馬と競馬;英雄となった犬たち―軍用犬慰霊と動物供養の変容;世界を泳ぐ錦鯉―動物文化の全球化・現地化・脱国籍化)
2 人間社会のなかの動物たち(屠場の社会/社会の屠場;寄せ場の動物誌―「動物」から見える釜ヶ崎;「いい肉」とはなにか―短角牛をめぐる生産者と消費者の葛藤)
3 変わりゆく動物とのつきあい(マタギとツキノワグマの現在―『ブナ林と狩人の会:マタギサミット』という試み;食虫の愉悦;「文化」と「経済」の間に―牛の角突きの近代化)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]