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- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784642067515
感想・レビュー・書評
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筑波大学の授業科目「日本史特講Ⅵa」(第1~3章)、「日本史特講Ⅵb」(第4~6章)の教科書。
日本人皆読むべき。
信仰の有無は別にして、日本の文化を知るのに役立つ。日本で仏教行事とされる現代のイベントや、民間信仰と教義のギャップなどに疑問があったのだが、なんだ日本人は昔からこうだったのかと、ある種の驚きと納得も感じながら理解することができた。時代ごとの変遷を浮き彫りにしてはいるものの、仏教との付き合い方に変わらぬものも感じ取れる。習俗と仏教観の認識を正せるという点で、一読を薦めたい。初めの5ページで仏教とは何かを、わかりやすく説いていて、これだけでも読む価値がある。
有名な僧を取り上げて紹介するが仏教の教え自体にはさほど踏み込まず、神仏習合や御霊信仰といった人々の関心や、日本の歴史(政治家の動き)を解説している。
参考文献を本文中に紹介し、説明不足を感じたり興味を持つところがあれば、補えるようにしている。様々な学説や表現を引用し、相対する意見をも広く集めている。できるだけ多くの文献に触れられるよう初学者に配慮した所が非常に良い。
目次
1.仏教の伝来
2.氏族仏教の発達
3.律令的国家仏教の展開
4.国家仏教の変容
5.貴族仏教の隆盛
6.中世的仏教の胎動詳細をみるコメント0件をすべて表示
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