邪馬台国をとらえなおす (読みなおす日本史)

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  • 吉川弘文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784642071659

作品紹介・あらすじ

「魏志倭人伝」の記述を踏まえ、鉄器や土器、鏡など各地の発掘成果を集成し、日本列島の社会状況と纒向遺跡・箸墓古墳の位置づけを考察。モノと人の移動の痕跡から、多くの謎を秘めた邪馬台国の手がかりを掘り起こす。

感想・レビュー・書評

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  •  限りない邪馬台国所在地論争をもう少し冷静な目で見つめながら、考古学的な見地からのアプローチをもとに、畿内説の蓋然性を探っていく。纏向遺跡と箸墓の組み合わせは、やはりその後に続く古墳時代以降の大王家の展開を考えると、ある程度ストーリーを描きやすい。ただ、これが正しいかどうかは考古学的な物的証拠を粘り強く集めていくほかはないのである。
     箸墓を調査することができればという話で本書はクロージングへ向かう。宮内庁は箸墓の調査を許すべきである。

  • 邪馬台国の起源について、古墳時代のスタートが従来より早い想定になってきている、三角縁神獣鏡の起源が中国ではないかもしれない、これが畿内で見つかれば邪馬台国は大和と直接のつながりの持つ畿内の国だという傍証になろう。奴の国の金印については、江戸時代の贋作説もあるが調査が待たれよう。とはいえ、卑弥呼の墓の有力候補である箸墓が発掘できないのであれば傍証を集めていくしかない。

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著者プロフィール

1926年 東京都に生まれる。1957年 明治大学大学院文学研究科博士課程後期史学専攻修了、文学博士。現在 明治大学名誉教授。 ※2021年8月現在
【主要編著書】『東国の古墳文化』(六興出版、1986年)、『東国の古墳と大和政権』(吉川弘文館、2002年)、『歴史を塗り替えた日本列島発掘史』(KADOKAWA、2014年)、『古代天皇陵の謎を追う』(新日本出版社、2015年)

「2021年 『邪馬台国をとらえなおす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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