現代民俗学入門

  • 吉川弘文館 (1899年12月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (316ページ) / ISBN・EAN: 9784642074827

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  • 民俗学の意義として、(歴史と違い)客観事実に徹すれば良いというわけではない。話者(その人はどのような人物か)が誇大に話したり、沈黙したりすること、それ自体も資料、研究対象となり得る。
    近代化の途中、ムラで褒められる子供と学校で褒められる子供は違った例として、二宮金次郎。家で本を読むことを厭われたため薪拾いの往復時に読んでいたのだと。学校とムラ、家は似た考えと思っていたので意外に感じた。
    民俗知識は現場に立ち会ってこそ。その時には博物学的知識も必要。聞き書きでは聞くことのできない問いを発せられるから。
    機能性に富んだ装いが格好が良い、きちんとしている、と評価された。TPO。
    家を建て、宴が開かれ、火と灰が持ち込まれ、仏壇と神棚に魂が入れられてから初めて住むことが可能。住居内に宗教体系が確立し機能し始めてから居住が可能になるという、大芦の例。
    里では、「死」はケガレであるが、山への入山、海への出漁の時は市火は歓迎される。里と山海での対立関係はこの点でもみられる。
    生と死で行為を逆転すること。
    都市にも闇があるとは?高い塀に囲まれた屋敷の中でキリンが飼われているといううわさから。見えないものに対し想像力を働かせ、化け物邸など秩序の外にある空間ができてしまう。
    霊能者が求められる意味。なぜ私が?我が家にばかり?などへの疑問がある限り。水子供養は人工妊娠中絶の増加や寺院の経営戦略もある(つまり近代化して生まれたもの。)

  • 『民俗研究ハンドブック』の改訂版。入門書でありながら、刺激的な内容。現在、第一線で活躍する学者によるデータを踏まえた問題提議。

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著者プロフィール

佐野賢治(さの・けんじ)
一九五〇年静岡県生まれ、つくば市在住。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て現在、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、(公財)農村文化研究所長、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、神奈川大学日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。編著書に、『虚空蔵菩薩信仰の研究』(吉川弘文館、一九九六)、『星の信仰』(渓水社、一九九四)、『現代民俗学入門』(吉川弘文館、一九九六)、『西南中国納西族・彝族の民俗文化』(勉誠出版、一九九九)、『ヒトから人へ』(春風社、二〇一一)、『宝は田から』(春風社、二〇一六)など。文学博士。

「2021年 『現代民俗学考 郷土研究から世界常民学へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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