ひげよ、さらば (上)

著者 :
  • 理論社
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本棚登録 : 167
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652205457

作品紹介・あらすじ

記憶喪失の猫、ヨゴロウザがいきついたのは猫たちが住むナナツカマツカの丘。あまたの敵から身を守るべく、群れない猫をまとめる理想に向かう片目に出会う。そこから猫たちの骨太な叙事詩が始まった。名作長編・三分冊の上巻。

感想・レビュー・書評

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  • 「人間の闇」描く児童文学(書評) - 日本経済新聞(2020年7月3日)
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61081610S0A700C2AA1P00/

    Naoko Machida 町田尚子(@naoko.machida_art) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/naoko.machida_art/

    ジオジオ●上野瞭
    http://www.fan.hi-ho.ne.jp/ziozio/uenobook.html

    ひげよ、さらば 上 | 株式会社 理論社 | おとながこどもにかえる本、こどもがおとなにそだつ本
    https://www.rironsha.com/book/20545

    • 5552さん
      猫丸さん

      この作品、読みたいんですよ〜
      一度、初版本を図書館の閉架書庫にあったので借りたのですが、分厚い、いわゆる鈍器本でビビりまく...
      猫丸さん

      この作品、読みたいんですよ〜
      一度、初版本を図書館の閉架書庫にあったので借りたのですが、分厚い、いわゆる鈍器本でビビりまくって結局読めませんでした。
      再販されたんですね。
      今回は、上中下巻の三分冊だとか。
      嬉しいことに挿絵が町田尚子さんなんですね。
      ああ、読みたい。
      ああ。
      2023/05/23
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      5552さん
      今読むべき書き手だとは思うのですが上野瞭は忘れられた感があるので非常に残念。是非読んでみてください。

      darkaven...
      5552さん
      今読むべき書き手だとは思うのですが上野瞭は忘れられた感があるので非常に残念。是非読んでみてください。

      darkavengersさんの「NHK連続人形劇のすべて」のレヴューを拝見して、上野瞭が映像化された「ひげよさらば」(原作と違って「、」が無い)について何か語ってい思って調べようとしたら、見つけました。復刊!見逃していましたヨ。

      > 嬉しいことに挿絵が町田尚子さんなんですね。
      どんな表情を描かれるか見るのが愉しみ!
      上野瞭が責任編集した「絵本・猫の国からの挨拶」と言う猫尽くしの一冊があるのですが、カバー画が単行本の絵を描いた福田庄助。
      福田庄助は、上野瞭にとって大切な一冊(だと思う)稲垣昌子「マアおばさんはネコがすき」(理論社)の挿絵も描かれていて、きっと猫の本を書いたら福田庄助に依頼しようと思われていたのではないかなぁ(猫の妄想)。
      2023/05/24
  • 589ページ
    10月5日〜10月20日

  • 再読。
    下巻まで読了。

    上野瞭の描いた児童文学の傑作に、町田尚子の美麗な絵が加わった新装版。

    生き生きとした描写が続くのに物語全体には無常観が漂う。主役である猫たちの世界には、闘いもあれば、友情も、色恋沙汰もあるけれど、それらはどこか寂しい。ときに劇的な盛り上がりを見せる場面はあっても、たとえば結末は滑稽であったり、あっけなかったり、尻切れトンボであったりする。
    また、様々なキャラクターやエピソードを描きつつ、同時に老いの悲しみというものが執拗に示される。うらない猫のじいさん、オンビキヤドリのひき蛙のじいさま、フタツハチブセのじいさま犬、ふくろうのオオダンナといった人物らがそれを象徴するが、彼らの言動は滑稽で面白く、そして悲しい。
    彼らや、またエピローグでの老いた主人公・ヨゴロウザが、逃れられない老いを表現するなら、その対極に、ヨゴロウザの相棒・片目がいる。夢が破れたまま生きることを拒んだ片目の生き様は、傲慢ながら華々しく、美しい。しかしその姿は、やはり同じように悲しく、滑稽に見える。

    エピローグで描かれている、老ヨゴロウザと彼に反目していた歌い猫の友情、おそらくは互いに歳を重ねたことによる円熟や諦め、無数の忘却によって成されたであろう友情だけが、さり気ないながら、無常観の漂う物語に微風のような爽やかさを与えている。

    苦く、虚しいけれど強かで、猫たちの息や、飛び散らう毛を間近に感じられるような読後感だった。

  • 町田尚子さんの絵が好きなので装丁に惹かれて読んだ。3巻まとめて一枚の絵になるので何度も並べて眺めた。
    読みながら登場してくる猫をこれがヨゴロウザだな、これは歌い猫?と確かめながら眺めた。
    中央の茶色の猫は初め黄金猫かと思ったけど、さがし猫が正解なのでしょうね

  • まだまだ猫紹介。
    後半でちょっと動き出した。
    猫たちがたくさん出てきて、イメージがつかなかったんだけど読み終わってから表紙絵を見たらハッキリした。

  • 図書館本。昔と違って3冊になったのに長かった。時間がかかった。何で、ヨゴロウザの名前は「~~ザ」って侍みたいなんだろう?。

  • (感想は下巻にて)

  • こどものころ教育テレビで人形劇をやってたのをときどきみていたから、筋はほとんど覚えていないのだけど、名作のほまれ高い長編叙事詩「ひげよ、さらば」。その原作が町田尚子の絵で新装版になったので、思い切って買ってしまった。3冊並べると一枚の絵になるインパクトの強いカバー装画(3冊セットで買ったら、その一枚絵の絵葉書がついてきてうれしい)、買わずにはいられなかった。

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著者プロフィール

1928年8月16日生まれ。京都生まれ。同志社大学文学部文化学科卒。『ひげよ、さらば』で日本児童文学者協会賞、京都新聞五大賞文化賞を受賞。児童文学評論多数。創作には『さらば、おやじどの』『日本宝島』など。一般向けの小説には映画化された『砂の上のロビンソン』などが、エッセイ集には『ただいま故障中』などがある。2002年1月27日没。

「2023年 『ひげよ、さらば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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