『酒飯論絵巻』影印と研究: 文化庁本・フランス国立図書館本とその周辺

制作 : 伊藤 信博  クレール=碧子・ブリッセ  増尾 伸一郎 
  • 臨川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784653041153

作品紹介・あらすじ

16世紀前半に制作されたと言われる『酒飯論絵巻』。その文化庁本・フランス国立図書館本のカラー写真を一挙18ページにわたって紹介するとともに、文学・思想、美術史、風俗史・歴史などの視点から、日本・フランスを中心とした内外の研究者が詳しく分析・解説する。

◎ 文化庁本の全体が影印紹介されるのは、本書が初めてです。また、研究篇の「翻刻・釈文・註解」には文化庁本・西尾市岩瀬文庫本・茶道資料館本の詞書全文校異表も収録されており、今後『酒飯論絵巻』研究の基礎資料となることが期待されます。


【目次】
・影印篇
文化庁蔵『紙本著色酒飯論図』・ 同 『紙本白描酒飯論図』
フランス国立図書館蔵『酒飯論絵巻』

・序 〔伊藤信博、クレール=碧子・ブリッセ〕

・研究篇
(一)総説
 フランス国立図書館蔵『酒飯論絵巻』について 〔ヴェロニック・ベランジェ、伊藤信博〕
 『酒飯論絵巻』伝本リスト 〔ヴェロニック・ベランジェ〕
 文化庁蔵『酒飯論絵巻』の翻刻・釈文・註解 〔クレール=碧子・ブリッセ、伊藤信博〕
(二)文学、思想
 テクストとしての『酒飯論』:そのエクリチュールをめぐって 〔クレール=碧子・ブリッセ〕
 早歌における酒:『酒飯論絵巻』の先行歌謡として 〔外村南都子〕
 『酒飯論絵巻』の詞書における問答形式の語り方 〔ジュリアン・フォーリー〕
 『酒飯論絵巻』と中世の古典学 〔増尾伸一郎〕
 『酒飯論絵巻』を読む:言葉の〈饗宴〉 〔小峯和明〕
 『酒飯論絵巻』成立背景としての宗論:中世寺院における宗論テクスト 〔三好俊徳〕
(三)美術史
 『酒飯論絵巻』再考 〔並木誠士〕
 『酒飯論絵巻』をめぐる基礎的検討―静嘉堂文庫美術館本との比較を中心に 〔土谷真紀〕
 模写を研究する価値があるだろうか:『酒飯論絵巻』のケース 〔エステル・レジェリー=ボエール〕
 外からの視線:中国絵画の観点から見た『酒飯論絵巻』 〔アリス・ビアンキー〕
 破戒の図像:酒と飯のイコノロジー 山本聡美
(四)物質文化史、社会
 差異化のかたちとしての器 〔ミシェル・モキュエール〕
 『酒飯論絵巻』に描かれた食物について 〔伊藤信博〕
 食物本草からみる描かれた食物:食物の優劣争いを描く絵物語をめぐって 〔畑 有紀〕
 十六世紀の宴会儀礼から見る『酒飯論絵巻』 〔シャルロッテ・フォン・ヴェアシュア〕
 『酒飯論絵巻』を読みなおし、平和を考える 〔ワタナベ・タケシ〕
 『酒飯論絵巻』の三者と室町期の権力構造 〔高谷知佳〕

追悼・増尾伸一郎:酒と料理と学問と、『酒飯論絵巻』への道程 〔小峯和明〕

あとがき 〔阿部泰郎、伊藤信博〕

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