明治維新とジェンダー――変革期のジェンダー再構築と女性たち

著者 :
  • 明石書店
4.00
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 17
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750343648

作品紹介・あらすじ

明治維新という日本の一大変革期に、ジェンダーは如何なる変容を遂げ、近代国家成立に向け再構築されていったのか。江戸の権力的空間に存在した女性である春日局、絵島が、明治期にどのように再ジェンダー化されたのか、等、重層的・構造的分析を行う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • SDGs|目標5 ジェンダー平等を実現しよう|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/704592

  • 明治維新という社会変革は、女性を政治から完全に切り離して私的空間に、しかも男性に抑圧されるかたちで組み込む意味を持っていた、という趣旨。春日局と絵島の、明治に入ってからの演劇を題材にそのジェンダーの変転をみる対照的な2本の論考が非常に興味深かった。

    そのほか、レビュー的な論文が載っているのだけど、明治政府が男性中心の社会を構築しようとした意図についてもう少し踏み込んで解説してもらえるとよりわかりやすかった。「明治政府は男性中心の社会を作ろうとした」というのは、日本政府の政策的意図にとどまるのか、それとも近代国家がもつ一般的現象なのか。そのあたりが気になった。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

中央大学経済学部教授。日本経済史、ジェンダー史。主な著作に『幕藩制国家の経済構造』(吉川弘文館、1987年)、『ジェンダーで読み解く江戸時代』(編著、三省堂、2001年)、『エスニシティ・ジェンダーからみる日本の歴史』(編著、吉川弘文館、2002年)、『日本近世ジェンダー論』(吉川弘文館、2003年)、『日本近代国家の成立とジェンダー』(編著、柏書房、2003年)、『ジェンダー史を学ぶ』(吉川弘文館、2006年)、『ジェンダー史叢書6 経済と消費社会』(編著、明石書店、2009年)、『歴史教育とジェンダー――教科書からサブカルチャーまで』(編著、青弓社、2011年)、『日本人の「男らしさ」――サムライからオタクまで「男性性」の変遷を追う』(監訳、明石書店、2013年)、『歴史を読み替える ジェンダーから見た日本史』(編著、大月書店、2015年)などがある。

「2016年 『明治維新とジェンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

長野ひろ子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×