アメリカ先住民を知るための62章 (エリア・スタディーズ149)

著者 :
制作 : 阿部 珠理 
  • 明石書店
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本棚登録 : 25
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750344195

作品紹介・あらすじ

アメリカ合衆国の先住民について、その全体像を紹介する入門書。500を超える部族、2000以上の言語を有するアメリカ先住民の歴史、現代社会における問題、そして独自の魅力にあふれる文化・宗教などを、各分野の専門家が最新の研究を基に描き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F指定:382.5A/A12a/Shoji

  • 植民地時代から合衆国初期の時代まで、統治者が先住民族と交渉し条約を結び関係を持とうとしていた、という側面は意外だった。最初から高圧的ではなかった、と。それが後代には一方的に条約をやぶり、土地を収奪し、強制的に移住させ、文化を奪い、貧困につきおとしていった…と。ただ、「アメリカ先住民」と言っても300近い部族がそれぞれの個性、環境を持ち、多様な存在で、貧困が問題になっている部族から、カジノ経営等で莫大な財を築く部族までさまざまであること。また誰が「先住民」なのか、ということについて多様な議論が存在すること。アメリカ先住民へのステレオタイプな見方もまだまだ存在するが、アメリカ先住民自身が、顧みられなかった自ら固有の文化を復興する動きもあり、そのなかで部族大学が大きな役割を果たしていること、などを知ることができた。以下備忘録。/カジノ産業からの収益金を政党への寄付金に充て、ホワイトハウスにまで影響力をもつ一大政治勢力になったピクォート部族の事例(p.60)/「先住民」とは誰なのかについて多種多様な定義が存在し、この結果、連邦、州、先住民集団のそれぞれのレベルでさまざまな「先住民」が生まれ、ある場合に先住民と認められた者が、別の場合には否定されるという、非常に複雑な事態が生じている。(p.114)/2006年12月、フロリダ・セミノールが世界45カ国、124店舗のレストランをもつハード・ロック・カフェを6億5000万ドルで買収(p.156)/スー族は歴史的に合衆国に対してブラックヒルズの返還を訴え、賠償金と引き換えに聖地と部族の過去を精算することを拒んできた。(p.201)/男女どちらの性でもないベルタージュという存在をみとめる部族もあり。男性として生まれて女性のように振る舞うベルタージュの方が一般的だった/テカムセは「今住んでいる土地を手放して合衆国に売る権利はどの部族にもない。この土地は先住民皆のものであるのだから」と訴え、部族同士、皆で団結して、今住む土地を守っていくことを提案した。(p.330)/石井泉美「ウィルマ・マンキラーー過去・現在・未来をつなぐ人」『立教アメリカン/スタディーズ』30,2008は読んでみたい。

  • アメリカ先住民が歴史の中で白人にどのように活動域を狭められてきたかの歴史を知ることが出来ると期待していた。
    しかし、それらに関することはほとんど書かれておらず、その後のことがメインとなっていて残念だった。

    先住民部族が政府を作っていて、過去からの合衆国との条約を現在も引き継がれているというのには驚いた。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425873.html

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著者プロフィール

あべ・じゅり
立教大学社会学部現代文化学科教授。
福岡市生まれ。立教大学社会学部卒業後、
カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)
大学院修了。博士(比較文明学)。
専攻はアメリカ先住民研究。
主著に
『聖なる木の下へ アメリカインディアンの魂を求めて』
(角川ソフィア文庫)、
『アメリカ先住民の精神社会』(NHK 出版)、
『アメリカ先住民 民族再生へ向けて』(角川書店)、
『大地の声 アメリカ先住民の知恵のことば』
(大修館書店)、
『ともいきの思想
自然と生きるアメリカ先住民の「聖なる言葉」』
(小学館101 新書)、
『NHK カルチャーラジオ 歴史再発見
アメリカ先住民から学ぶ その歴史と思想』(NHK 出版)
など多数。

「2016年 『メイキング・オブ・アメリカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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