- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750514932
作品紹介・あらすじ
原田治が集めた「美しいものたち」
名著『ぼくの美術帖』に続く、待望の美術エッセイ集
80年代、女子中高生たちが夢中になったOSAMU GOODSの生みの親であるイラストレーター・原田治。物心つくと同時に絵筆を握り、自ずと美術鑑賞が趣味となる。ルネサンスのティツィアーノに20世紀フランスのデュフィ、小村雪岱や木村荘八ら日本の挿絵画家……。古今東西のお気に入りの美術家たち、そして自らの日本美術史観を綴った『ぼくの美術帖』が刊行されたのは、1982年、原田が36歳のときのこと。それから30数年、原田の美術鑑賞はいまも続く。パリの通りで偶然見つけたスペイン・タイルの青に震え、宗達が描いた銀色の露に思いを馳せ、画家の古いアトリエで新聞小説の挿絵原画を発見する。新たな美の発見を求めて街を歩いた日々の覚書――それがこの『ぼくの美術ノート』である。
青空の下、行雲を眺めるように、ひとり「美術」を楽しみながら歳をかさねてきました。(本文より)
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PREFACE
パリで出会ったスペイン・タイル
鉄斎と饅頭
北園克衛とミステリー
寿ぎのデザイン
手のひらの毛皮絵本
宗達色紙の金銀
木彫り人形と農民美術運動
エルブグレンのチーズケーキ
竜之進がゆく
雪岱ゑがく夏物語
…他
ぼくの美術ノートのノート
AFTERWORD
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デザイン:服部一成、山下ともこ
感想・レビュー・書評
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なるほど〜こういう物を見て、好んで、いろんな作品を精製してたんだなあ〜と普通におもしろかった。日本アートシーンについては口調が反抗的だったり、皮肉っぽかったのも確認できて安心した。
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原田さんのかわいらしくポップな絵から、文もポップではないかと思ったら、結構違った。
絵、写真のみならず、器など原田さんが気に入ったものについて語られている。
特に明治に生まれ、戦前まで新聞小説の挿絵、舞台美術などで活躍した小村雪岱という人について多く語っている。
ダリについて語っているところがあり、本物を見るのは大事なんだと思った。
月末に行く原田治展で本物を見るのがますます楽しみ。
文章はですますと、であるの文が混じる。
ゆくりなく、という言葉を多く使っているのが印象的。 -
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2019/07/23読了
美術にまつわるエッセイ。
気になったもの
北園克衛、寿ぎのデザイン「平つか」、赤塚不二夫「ギャグゲリラ」、赤勘兵衛、イヴ・クライン、宮田重雄、小林泰彦、イーディス・へっど、いじわるばあさん、ウィリアム・クライン、鳥居清光、木村荘八、スリップウェア -
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ミスタードーナツで昔(いや、中高生時代)、スクラッチ(?)カードをもらって、ポイントを貯めてオサムグッズをもらうのが流行ったもんだった。
あのオサムグッズの人が、こんなカッコいいセンスのいい人だったなんて…驚く。
「ゆくりなく」とか連発するんだもんな。大人だよな。 -
改めて本になったものを読むと、やっぱりいいですね!どれもいいですが、私はリキテンスタイン(インタビューの声を繰り返し聞きました)やシスレーの件が好きです。イーディス・ヘッドが衣装を担当した映画を、衣装を中心に見直したくなりました。内容は豊潤で濃いけれど、装丁はとてもシンプル。一応ノートだし、これはこれでいっそ潔い。