いいね! ボタンを押す前に──ジェンダーから見るネット空間とメディア

  • 亜紀書房
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本棚登録 : 210
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750517810

作品紹介・あらすじ

《傷つかない、傷つけないためのSNSユーザー基礎知識!》

私たちがスマホを手にして10年ちょっと。ネット空間はまだ欠陥だらけ。
どうしたらもっと豊かな場になりうるのか?

フィルターバブル、アテンション・エコノミーなどネットの仕組みも理解して、炎上しない、無意識に差別しないためのガイドブック。

感想・レビュー・書評

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  • 小島慶子さんは言います
    「私、ネットの現状って、自動車が登場したばっかりの頃の道路と似ている気がするんですよね。事故多発、制限速度も取り締まりもないという。それどころか、フェイクニュースの流布やネット炎上の有様を見ていると、デマや迷信を根拠に人が石を投げられ、火炙りにされていた中世にまで退行したような状況です。」

    山口真一さん。
    「(略)車と同じように、SNSについても状況を改善することは可能なはずです。そのためには、政府や自治体だけでなく、プラットフォーム事業者や個人ユーザーまで、すべての人が少しずつ変わっていくことが必要です」

    最近TikTokが時間制限をするというニュースを見ました。
    中高生が一日3時間ぐらい見ちゃってると言っていました。
    まさにアテンション・エコノミーに操作されているんですね。

    私たち位の年齢になれば、ネットと少し距離を置こうとかしますけど、そんな私も中高時代はくだらないことに時間をつかった思い出がたくさんあります。だからある程度仕方ないのかなとは思います。

    交通事故死者数が減少しているように、ネットにおけるさまざまな問題がなくなっていくように期待しています。

  • MeDi - メディア表現とダイバーシティを抜本的に検討する
    https://www.medi-gender.com/

    亜紀書房 - いいね! ボタンを押す前に ジェンダーから見るネット空間とメディア
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1100&kw=NPO

  • メディア表現とダイバーシティーを抜本的に検討する会を(MEDI)の一作目、足をどかしてくれませんか
    はまだ読んでいない。
    自分もSNSとの関わり方に反省と戸惑いが多く、また、特に悪い方の、声が大きい方の少数者の言説やネットを超えた実力行使など、スマートなネット社会になっていないことへの怒り、無力感、戸惑いもあり、皆が当たり前にスマホをもちSNSを使いながら貧困や困窮や困惑を覆い隠していることや、国境越えた犯罪集団のツールとして活躍していることなど踏まえ、興味深い論説とインタビュー読んだ。

    ハンナアーレントが引かれ、
    公共的領域に必須な価値として提示した複数性plurality
    全体主義に対置、対抗する概念
    他者の存在を共に生きることが人間、人間性であり、複数性のある世界に公共の空間は成立し民主的合意形成に至る活動が可能になる、と。

    ネットで繋がる空間の中で、またネットがあるから実世界でのつながりがおろそかになったり気を許せるものでなくなり、バラバラにされた個人、他者と共存しようとする力が押し戻されかえってバラバラの個人が他者不在の全体主義へ向かうのではという警告。さもありなんとと思う。
    小島慶子がいう我々はまだデジタル原始人尖った石で斧を作ったが良き使い方や斧の向かう先、その帰結がわからない原始の荒野にいる、ままですでにいくつものテクニカルなアップデートを経験し消化不良のままアップデートされていくのか

    浜田敬子の皇室バッシング報道をめぐる考察ネット記事が営利目的で配信されるなか変化していく皇室報道と女性皇族バッシング、英国王室の学びと現状の違い

    など、間違いが起きやすいジェンダーを様々な現場で試行錯誤しながら変えていこうとする取り組みや、表現の自由などを盾に展開される誤った、というか人権意識がない表現の自由のやからたちとの攻防、など、なかなか興味深い。
    スマホを手に金魚より短い集中力しか維持できない人間、これを読みながらも、度々スマホが気になり気づけばTwitterを見てしまう自分も中毒であり、また、一つ一つの言葉やネット世界でのあり方を検証、自省しながら使っていくしかないと改めて感じた。
    労作、力作、読ませていただきありがとう。今後もジェンダーとメディア論展開して拡散していただきたい。

  • 若干これ自体がゴシップ感ないかね?と思う部分もある。

    が、後半の、実務的な内容(なぜジェンダーでは間違いが起きやすいのか)は、新発見(Netflixのリスペクトトレーニング)もあり、面白かった。

    『スマホ・デトックスの時代』読もう。

  • 007.353||Ri

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00636723

    私たちがスマホを手にして10年ちょっと。ネット空間はまだ欠陥だらけ。どうしたらもっと豊かな場になりうるのか?
    フィルターバブル、アテンション・エコノミーなどネットの仕組みも理解して、炎上しない、無意識に差別しないためのガイドブック。
    (出版社HPより)

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002330987【推薦コメント:SNSでの「無意識の差別」「炎上」はどうして起こるのか?自分が当事者にならないためには? 一緒に学びたい!!】

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著者プロフィール

大妻女子大学文学部准教授。専門はメディア研究、ジャーナリズム研究。著書に『「日韓連帯運動」の時代』(東京大学出版会)、共著に『ジェンダーで学ぶメディア論』(世界思想社)、『いいね! ボタンを押す前に』『足をどかしてくれませんか。』(ともに亜紀書房)など。

「2024年 『グローバルな物語の時代と歴史表象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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