ケーキが美味しくなる「下ごしらえ」教えます

著者 :
  • 旭屋出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751113233

感想・レビュー・書評

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  • [江戸川区図書館]

    表紙の文言、「下ごしらえ」も気になって借りて来たけど、この手のフルーツの扱い方や、周囲のビスキュイやパータ・フィユタージュを湿らせたり食感を損ねないようにとする知恵ばかりで普段のお菓子作りには少々無縁。

    けれども表紙絵の綺麗さにも惹かれたように、どのケーキも作りたくなる!お店屋さん仕様のデコケーキ!!

    基本はビスキュイ系にムースやババロアなどのクリーム系をフルーツと詰めて仕上げるいわゆる「面倒くさい」系のケーキ。だからお教室とか特別な時にしか、いや、近年ずーーーっと作っていない系なんだけれど、、、作ってみようかな??と思わされてしまった。

    最後に著者の既刊を見ると、初心者向けもジャンル別に何冊かあるし、他の本も美味しそうなかわいらしい表紙絵。いざ作ってみたらやっぱり面倒!と挫折しかけるのかもしれないけれど、まるで藤野真紀子さんのような美しさと(多分)美味しさを紹介しながらも、多少簡素化されているのか作りやすいレシピのように見えて。棚にしまいっぱなしの藤野さんのかわりに使ってみようかな、、、、と。

    実際に私の重い腰が上がるのかわからないけれど、作れそうだったら、この本に手持ちのレシピを乗り移らせて、10年前から思っているように料理本のコーナーをすっきり、"使える"形にしてみたいなーーー。

    ■フルーツ系の下ごしらえ
    ・風味面:ジュレやコンフィチュールで味を凝縮、優しい味わいのフルーツは同系統のリキュールで和えたり酸味の強い果汁でマリネして風味を補強。固い素材はコンポ-トで柔らかく煮る際にスパイスやベリーのピュレで風味づける。
    ・ドライフルーツ:ふんわりしたお菓子には、一度お湯で戻して柔らかくしてからリキュールなどでマリネして風味を補う。
    ・水分:マリネしたり戻したドライフルーツは水分をしっかりとふき取る。
    ・レモン:卵や砂糖と一緒に加熱して滑らかなクレーム・シトロンにすると酸味だけでなくさわやかに。ナパージュがわりにでこれしょんにも使える。

    ■キャラメル&カフェ系の下ごしらえ
    ・キャラメルソース:ムースやクリーム用のキャラメルソースは、焦がしすぎたかなと思うぐらい、しっかり苦く焦がさないと生クリームやチョコレートと合わせると味が薄まり風味を感じなくなる。
    ・コーヒー:ムースやババロアにする際には、ローストされたエスプレッソ用のコーヒーで牛乳と一緒に蓋をしてわかして、通常よりも時間をかけてあなり濃く抽出し、風味を移すと良い。味をより際立たせたいときは、香りはあるけど色と苦みがあまり出ない豆よりもインスタントを。
    ・紅茶:ダージリンなどよりも、柑橘の香りをつけたアールグレイなど、香りがはっきりとしている茶葉を使うこと。ムースやガナッシュに風味をつける際には、牛乳や生クリームと一緒にわかして香りを抽出するが最初は茶葉と水だけで沸騰させて、茶葉が開いてから牛乳などを追加して時間をかけて渋みを感じるぐらいに濃く煮だす。
    ・ナッツやりんご:キャラメリゼすると良い。

    ■水分コントロール:
    ・フルーツの水気をふき取り、ビスキュイを間に挟んだりするほかに、チョコレートでコーティングしたり、チョコレート系のお菓子以外には味に影響しないよう、溶き卵を塗るのも○。また、パイ生地の場合は焼けたら粉糖をふって高温でさっと焼きなおして表面に砂糖の膜を張らせる、「グラッセ」も有効。ミルフィーユのように両面にクリームがつく場合は両面をグラッセするとよいが、焦げやすいので目を離さずに。

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著者プロフィール

1973年神奈川県生まれ。青山学院大学仏文学部在学中、パリリッツにてパティシエコース受講。卒業後、複数の有名店でのパティスリー勤務を経て、お菓子教室を主宰。お菓子作りの著書も多数。

「2018年 『プティ・ガトーのデコレーション・メソッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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